「このウイルスはひどい、挑むべきじゃない」イブラがコロナ感染の“恐怖”を告白「家でキレていた…」

2020年12月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

「チームメイトがパスを1本ミスしたら、いつだって怒る」

伊誌にコロナ感染などについて語ったイブラヒモビッチ。(C)Getty Images

 あのズラタン・イブラヒモビッチでも、新型コロナウイルスの脅威には悩まされた。

 今シーズン途中に新型コロナウイルスに感染し、一時的に戦列離脱を余儀なくされたイブラヒモビッチは、イタリア誌『7』のインタビューで、「最初はかなり冷静で、興味津々みたいな感じだった」と振り返っている。(イタリア紙『Gazzetta dello Sport』より)

「このコロナとやらを見てみたい。世界中を痛めつけた大変な悲劇が、自分に訪れた。どうなるか、見てみよう。そんな感じにね。だが、激痛ではないが厄介な頭痛になり、少し味覚も失った。そしてずっとステイホーム。キレていたよ。外出できず、ちゃんと練習できなかった」

「止まっているのは最悪だ。途中で家と話し、壁に名前をつけていたほどだよ。精神的なことになるんだ。実際にはないことまで、すべての悪いことが降りかかってくると想像してしまう。感じること、感じると思うことに苦しむ。このウイルスはひどい。挑むべきじゃない。いつでもソーシャルディスタンスとマスクだ」

 単身赴任であることも影響したのかもしれない。イブラヒモビッチは「とても恋しい。もう耐えられないよ。スウェーデンで暮らしている妻や息子たちといたい」とも話した。

「会いに行こうとしたけど、(ステーファノ・)ピオーリ監督からは移動しちゃいけないと言われた。オレにはミラネッロにも家族がいる、とね。監督は、スウェーデンの子どもは2人だけど、ここには25人がおり、オレを必要としていると言うんだ」

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 実際、ロックダウン以降にリーグ戦で無敗を保ち、今シーズンのセリエAで首位に立つ好調ミランを再生させたのは、今年1月に加入したイブラヒモビッチだ。そしてゴールやプレーだけに限らず、プロフェッショナルなメンタリティーを若いチームに伝えた功績が大きい。

 イブラヒモビッチは「チームメイトがパスを1本ミスしたら、いつだって怒る。練習でもね。怒らない人が問題なんだ。オレがミスしたら?オレは絶対にミスしない」と続けた。

「才能が役立つのは、懸命に励んだときなんだ。働き、働き、働く必要がある。犠牲を払う必要がある。毎日たくさん練習しなければ、試合の90分は何でもないんだ。練習すればするほど調子は良い。自分にもみんなにもそう言っている。絶対屈するな。言い換えれば、屈しなければ勝つ」

勝利を積み重ねれば、ミランは10年ぶりのスクデット獲得もあり得る。イブラヒモビッチは「優勝を夢に見る勇気を持たなければいけない」と述べている。

「オレたちはもっとやれるし、やりたい。2021年をうまく始めないと。そして、ラストゲームのつもりで1試合ずつ考えていかなければいけない。ハングリーにならないといけないんだ。毎日、どんなときでもね」

 ウイルスに続いてケガにも見舞われたイブラヒモビッチが戦列を離れていても、ミランは無敗を保って首位を走り続けている。2021年は、名門復活の年となるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
 

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