“奇妙な交代”で存在感を示した南野拓実! リバプール地元紙も「求められた創造性をもたらした」と絶賛

2020年12月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

リバプールOBキャラガーは疑問を呈するも…

不慣れな中盤での起用に応え、流れを変えた南野を地元紙が称えた。 (C) Getty Images

 南野拓実が指揮官の"抜擢"に応えてみせた。

 現地時間12月13日に開催されたプレミアリーグ第12節、敵地でフルアムと対戦したリバプールは1-1で引き分けた。立ち上がりから相手の攻勢に苦戦したレッズは25分にボビー・デコルドバ=リードのゴールで先手を取られるも、試合終盤の79分に相手のハンドで得たPKをモハメド・サラーが決めて同点とした。

 前節に続いてベンチスタートとなった南野にチャンスが回ってきたのは1点ビハインドで迎えたハーフタイムだった。CBのジョエル・マティプが背中を負傷したためにピッチへと送り出されたのだ。

 試合後に「前半はうまくプレー出来ていなかった」と話した指揮官のユルゲン・クロップは、アンカーに入っていた主将のジョーダン・ヘンダーソンをCBにコンバートし、オランダ代表MFジョルジニオ・ワイナルドゥムをアンカーに。そして南野をインサイドハーフで起用したのだ。

 この交代策には、元リバプールのDFジェイミー・キャラガーは解説を務めた英衛星放送『Sky Sports』の中継内で「奇妙な交代だ」と疑問を呈した。

 だが、結果的にこれが功を奏した。フルアムが守勢に回ったこともあったが、南野を中心に中盤でエネルギッシュなプレーができるようになったリバプールは、60パーセント近いボールポゼッションを記録するワンサイドゲームを展開した。

 逆転こそできなかったものの、劣勢に立たされたチームの空気を変えた南野には、現地メディアも小さくない評価を下している。地元紙『Liverpool Echo』は、寸評採点においてファインセーブを連発した守護神アリソンと並ぶ「7」を与えたうえで、次のように称えた。

「中盤で十分に堅実なプレーを見せ、エネルギーと何よりも求められていた創造性をもたらした」

 先月28日のブライトン戦以来、出場した公式戦では3試合連続で本職ではない中盤での起用が続いている南野だが、その役割にも少しずつ慣れてきた感もある。チームは現地時間12月16日に首位を争うトッテナム・ホットスパーとの上位対決に挑むが、果たして、日本代表FWにチャンスは巡ってくるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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