「痛快な逆転勝ちだ」蔚山現代の神戸撃破を韓国メディアが大絶賛!「取り消されたゴールが甦る劇的な形で…」

2020年12月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

二度のVAR介入が物議を醸す

神戸を打ち破り、喜びを分かち合う蔚山の面々。 (C) Getty Images

 アジアの頂点を決める戦いへ駒を進めたのは、韓国の雄だった。

 12月13日にカタールで開催されたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準決勝で、蔚山現代がヴィッセル神戸を1-2で破って8年ぶりの決勝に進出した。

 先手を取ったのは、大黒柱のアンドレス・イニエスタを欠いた神戸だった。スコアレスで迎えた52分に山口蛍の目の覚めるような強烈なシュートで均衡を破るのだ。

 しかし、二つのジャッジが神戸の歯車を狂わせる。75分にカウンターから佐々木大樹が追加点を奪った……かに思われたのだが、ゴール直前のプレーで安井拓也のファウルがVAR判定で確認されてノーゴールとなる。さらに80分には、一度はオフサイドとされた蔚山側のゴールが再びVARの介入により得点と認められ、同点に追いつかれてしまうのだ。

 そして延長戦に突入した119分に神戸GK前川黛也が献上したPKを蔚山のジュニオール・ネグランが決め、趨勢が定まった。
 
 アジア制覇をやってのけた2012年以来、8年ぶりのファイナルに進出した蔚山。そんな彼らの躍進には地元メディアも賛辞を送っている。

 地元テレビ局『KBS NEWS』は、「蔚山が神戸に痛快な逆転勝ちだ」と見出しを打ったレポート記事で、興奮気味に快挙を伝えた。

「蔚山は後半に神戸に先制されたが、80分に一度は取り消されたゴールが甦る劇的な形で同点にすると、延長戦の終盤にジュニオール・ネグランがPKを決め、ドラマチックな逆転劇を締めくくった」

 また、全国紙『The Korea Times』も、「蔚山がヴィッセル神戸の延長戦にまでもつれる長く、厳しい勝負の末に逆転勝利を飾った」と絶賛。そのうえで小さくない物議を醸している後半のVAR介入シーンについては、次のように記している。

「佐々木のシュートはゴールネットを揺らしたが、ビデオ判定によって失敗に終わった。この危機を乗り越えた蔚山は、ユン・ビッカラムのミドルシュートをヨハンセンがコースを変えてゴールに。一度はオフサイドを取られたが、こちらもビデオでの確認の末に得点が認められることになった」

 神戸との激闘を制した蔚山。現地時間12月19日に行なわれる決勝では、西ブロックを勝ち上がったイランの強豪ペルセポリスと対戦する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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