天皇杯は12月13日、各地で４回戦の４試合を開催。福井ユナイテッドFC、福山シティFC、Honda FC、筑波大の４チームが５回戦に駒を進めた。

　JFLに所属するチーム同士の対戦となった、Honda FCとヴェルスパ大分の一戦は、１－０で前者が勝利を収めた。

　試合は14分にHondaが先制に成功する。石田和希、堀内颯人と繋ぎ最後はFW富田湧也の左足のシュートで１－０とする。さらにHondaは60分に怒涛の攻撃を展開。クロスバーに直撃したヘディングシュートをはじめ４本のシュートを放つが身体を張ったディフェンスに防がれ追加点ならず。それでも反撃を凌ぎリードを守ったHondaが、１－０で逃げ切る。JFL５連覇を阻まれたヴェルスパ大分にリーグ戦での借りを返した。

　初出場ながらここまで無失点で勝ち上がってきた福山シティFCは、ホームでアルテリーヴォ和歌山と対戦。33分、本大会初出場のMF高山剛が、右からの低いクロスをゴール前で合わせて先制。47分には、その高山に代わって後半から出場した高橋大樹が自ら獲得したPKを決めて２－０と突き放した。アディショナルタイムに林祥太に得点を許し、今大会初失点を喫するがこのまま逃げ切り５回戦に進出。

　北信越リーグを全勝で制した福井ユナイテッドFCは、JFL所属のラインメール青森をホームで迎え撃った。開始早々の前半３分、積極的な攻撃で相手のオウンゴールを誘い先制したものの、後半立ち上がりに進藤誠司に得点を許し１対１の同点に追いつかれ延長戦にもつれこんだ。すると106分、交代出場のMF石塚功志が自らドリブルで持ち込みシュートを決め、格上相手に劇的勝利を飾り、４回戦を突破した。
 

　唯一の大学勢、筑波大は、高知ユナイテッドFCと対戦。延長戦の劇的弾で前者が勝利を収めた。

　試合は一進一退のシーソーゲーム。高知ユナイテッドは47分にFW赤星魁麻のゴールで先制するが、オウンゴールによって50分に同点とされる。しかし再び70分に赤星が決め２－１とリードする。しかし筑波大も諦めず、アディショナルタイム６分にFW森海渡がゴールを決め延長戦に突入。そして、106分に交代出場のFW庄司夢ノ介が得点し３－２の逆転勝利。

　コロナ禍による変則的なレギュレーションで行なわれている今大会は、準々決勝からJ３優勝のブラウブリッツ秋田、J２優勝チームが、準決勝からはJ１王者の川崎フロンターレとJ１の２位チームが参戦する。

　天皇杯４回戦の結果は以下の通り

福井ユナイテッドFC ２－１ ラインメール青森
福山シティFC ２－１ アルテリーヴォ和歌山
ヴェルスパ大分 ０－１ Honda FC
筑波大学 ３－２ 高知ユナイテッドSC

　５回戦は12月20日に、福井ユナイテッドFC vs 福山シティFCが戦い、勝者が23日の準々決勝でJ３王者・秋田と対戦。

　もう一つの５回戦のカードHonda FC vs 筑波大の勝者は、準々決勝でJ２王者と対戦する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部