神戸、ACL準決勝敗退…120分死闘もVAR判定に二度泣かされ、日本勢4年連続のファイナル進出ならず

2020年12月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

イニエスタは負傷が癒えずメンバー外に

神戸はイニエスタがメンバー外となったものの奮闘した。(C)VISSEL KOBE

 アジア・チャンピオンズリーグは12月13日、準決勝の蔚山現代対ヴィッセル神戸の一戦が19時(日本時間)のキックオフで行なわれ、神戸は1-2で敗れた。

 神戸は大黒柱のアンドレス・イニエスタが決勝トーナメント1回戦で負った怪我が癒えず、メンバーを外れ欠場。それでも代わってキャプテンマークを巻いた山口蛍を中心に競合の蔚山を相手に互角の展開に持ち込む。

 前半をスコアレスで折り返すと、後半立ち上がりに神戸が均衡を破る。52分、CKから山口蛍がグラウンダーのボールをダイレクトで右足一閃。鋭いシュートが相手GKの足下を抜けてゴールに突き刺さった。神戸が先制に成功する。

 さらに神戸は75分、中盤で安井のボール奪取からカウンターを繰り出すと、最後は佐々木大樹が押し込みネットを揺らす。神戸の2点目かと思われたが、VAR判定によりノーゴール。ファウルとされたのは、ゴール前のシーンとは直接関係のない中盤での安井のボール奪取のプレー。このプレーもファウルとするには微妙なものだった。

 すると80分、神戸はカウンターを受けると、ユン・ビッガラムのシュートをヨハンソンに方向を変えて押し込まれ、ゴールを許してしまう。副審がオフサイドフラッグを上げ、いったんはオフサイドの判定とされたが、これもVAR判定により、蔚山のゴールが認められることとなった。神戸は二度のVAR判定で不利を被る形となる。

 神戸は後半アディショナルタイムに途中出場の藤谷壮のクロスから、ドウグラスが決定的なヘディングシュート。しかし、これは相手GKの好守に阻まれた。結局、90分を終えて1対1。勝負は延長戦に持ち込まれた。

 延長戦に入ると、神戸は足が止まり始め、蔚山のカウンターによって再三ピンチを迎える。しかし、そのたびにGK前川黛也が好セーブ。とりわけ、延長前半103分にはヨハンソンに決定的なヘディングシュートを放たれるが、これを左手一本でスーパーセーブ。なんとか、勝負を延長後半へと持ち込んだ。

 すると延長後半立ち上がりに神戸にビッグチャンス。古橋亨梧が相手DFのパスミスを誘うと、これに反応したドウグラスがGKと1対1を迎える。ドウグラスは古橋へのパスを選択。古橋は中央のドウグラスへ折り返すが、これが合わず神戸は大きなチャンスを逸してしまう。神戸は続けて108分にもセットプレーからドウグラスが決定的なヘディングシュートを放つが、ここは相手GKの好守に阻まれ得点ならず。しかし、前半は押し込まれた神戸が息を吹き返す。

 しかし、延長後半119分にGK前川がファウルを取られPKを献上。これをネグランに決められ、勝ち越しを許してしまう。結局、神戸は1-2で敗れた。2017年の浦和レッズ、18年の鹿島アントラーズ、19年の浦和に続く、日本勢の4年連続決勝進出はならなかった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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