マンUで“腐ったリンゴ”問題が再燃! 「これ以上話したくない」と語るスールシャールはポグバを見限るか

2020年12月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

代理人ライオラを通して退団の意思を表明

今シーズンはベンチを温めることも少なくなかったポグバは、スールシャールのチームを冬に離れるかもしれない。 (C) Getty Images

「いま、私のグループに『腐ったリンゴ』はいない」

 これは今年5月にマンチェスター・ユナイテッドのファンマガジン『United we stand』のインタビューで、オレ・グンナー・スールシャール監督が残したコメントだ。"盟主復権"への足掛かりを掴みつつあったノルウェー人指揮官は、「長期的に成功できるチームを構築できる人材を見つけた」と満足げに語っていた。

 それからおよそ7か月。スールシャールとユナイテッドは、皮肉にも"腐ったリンゴ"と揶揄される不満分子を再び抱えることになった。今月7日に代理人ミーノ・ライオラを通して退団の意思を公にしたポール・ポグバだ。

 ライオラはイタリア紙、それもポグバの古巣ユベントスの地元紙『Tutto Sport』のインタビューで「ポールはマンチェスター・ユナイテッドで思うように自己表現ができないことを不満に思っている」としたうえで、次のように言い放った。

「彼はチームを変え、空気を変えなければいけない。クラブと1年半の契約を残しているが、両方にとって最善策となるのは、次の移籍市場で出ていくことだ」

 来る1月の移籍市場でのポグバの退団を明言したライオラは、皮肉たっぷりにこう続けている。

「ユナイテッドと契約延長の意思がない彼を来夏まで保有することのリスクを考えていないのであれば、彼らはフットボールを微塵も理解していないことになる」

 代理人を介してクラブに反旗を翻したポグバに、「腐ったリンゴはいない」と主張していたスールシャールも、さすがに呆れ気味だ。問題のインタビューが世に出た翌日に行なわれたRBライプツィヒ戦後のフラッシュインタビューで、次のように話している。

「ポグバの代理人はできるだけ早く気づくべきだ。我々はチームスポーツをやっているのだ、と。私はこのようなことに無駄にエネルギーを使いたくない。これ以上、ポグバとその代理人について話したくはないよ。君たちもポグバに聞いてみればいい。ここで幸せなのか、不幸せなのか。私は彼に話すつもりはない」

 ユナイテッドはチャンピオンズ・リーグではグループステージ敗退の憂き目に遭ったが、プレミアリーグでは4連勝と上位進出の機運が高まっている。それだけにクラブの首脳陣は、今後も足を引っ張りかねないポグバとの問題に早くケリをつけたいというのが本音だろう。

 さらに来夏には契約満了まであと1年となり、交渉先に足下を見られるため、より高く売却できるこの冬に手放す可能性は小さくない。

 とはいえ、コロナ禍で各クラブが財布のひもを固くしている状況では、高値で売るのは現実的に難しい。4年前にポグバを移籍金8900万ポンド(約124億6000万円)で獲得したユナイテッドがどのぐらいで折り合いをつけるか。その動向に注目が集まっている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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