アザールの相次ぐ怪我は「マドリーでのストレスのせい」? ベルギー代表ドクターが独自分析!「彼は良い人すぎるから…」

2020年12月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

マドリー移籍後8度目の負傷離脱…

憧れのジダンのもとでプレー出来るようになったアザールだが、故障で満足に活躍ができていない。 (C) Getty Images

 ベルギーの至宝が苦しんでいる。

 昨夏に7年間プレーしたチェルシーを離れ、念願のレアル・マドリー移籍を果たしたエデン・アザール。だが、入団1年目から相次ぐ故障に見舞われ、安定感を欠いている。

 今シーズンも満足のいくパフォーマンスを披露できておらず、現地時間11月28日のアラベス戦(ラ・リーガ第11節)では右足大腿直筋を負傷。マドリー入団後の16か月でなんと8度目の離脱が決まった。

 いまだ圧倒的な個の力をチームに還元しきれていないアザール。チェルシー時代も怪我がなかったわけではないが、現状のように頻繁に繰り返していたことはなかった。それだけにマドリー側の非を疑うメディアも少なくない。

 そうしたなかで、ベルギー代表の医療スタッフであるクリス・ヴァンコムブルージュ氏は、地元紙『Laatste Nieuws』の取材に「アザールが怪我をしているのは、過度なストレスのせいだ」と分析した。
 
「マドリーでの彼に対する期待は高い。普通に見ていれば、エデンはプレッシャーに影響されないと見て取れるかもしれないが、誰もストレスから逃げることはできない。そして間違いなくいま受けているストレスは筋肉に影響を及ぼしている。あまりに緊張状態が高いままだと、筋肉が硬直しやすく、怪我を引き起こす原因になりやすいんだ」

 代表チームでアザールのコンディションを見続けているヴァンコムブルージュ氏は、さらに「エデンはいつだって自分のベストを尽くそうとしている」と語ったうえで、「彼は無理をしている」と続けた。

「エデンの身体は限界を超えている。負荷をかけすぎているんだ。彼は常々、『ファンのために、マルティネスのために、ジダンのために、全てをやり尽くしたい』と言っているね。そのせいで自分自身にプレッシャーをかけすぎなんだ。彼も人だよ。それも利己的ではないあまりに"良い人"だ。だけど、彼は常にすべての人のために最高の自分を引き出そうとしすぎている」

 取材の最後に「古き良きエデンはいつか見られると思う。彼は体調さえ整えば、誰もが見るのが楽しい選手に戻る」と語ったヴァンコムブルージュ氏。マドリーの発表では、年内の復帰は絶望的とされているが、代表ドクターの宣言通りに本来の輝く姿が見られる日は来るのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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