FC東京、ACL上海申花戦でリベンジも指揮官が明かした大きな代償…エース離脱に「悔やんでいる時間はない」

2020年11月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ひどい場合はルヴァンの決勝も難しくなると思う」

FC東京を率いる長谷川監督。エースのディエゴ・オリヴェイラの現状を語った。(C) FC東京

 カタール・ドーハで集中開催によって行なわれているアジア・チャンピオンズ・リーグ(ACL)で、FC東京は11月27日の上海申花戦で2-1と勝利を収め、グループFの2位につけている。

 24日に0-1で敗れていた相手に見事なリベンジ劇を見せたFC東京だが、その代償はあまりに大きかった。後半立ち上がりの48分すぎ、上海申花DFチン・ションの悪質なスライディングタックルによってエースのディエゴ・オリヴェイラが倒され負傷退場。翌日の会見で長谷川監督が「自力で歩行できていない状況で、車椅子で移動している。相当ひどい怪我を負ったと思っている」と語る通り、怪我の状況はかなり深刻だ。

 しかも、腫れが落ち着かないうちは検査ができず、さらには新型コロナウイルスの感染防止のため管理された状況から一度離脱すれば、戦列に復帰するのも簡単ではないようだ。指揮官が「PCR検査も含めてもう一度集団に戻す作業が必要になるので、その辺りの手続きも大会運営としっかり確認しながら、ドクターとどうやって(D・オリヴェイラを)病院に持っていくのかを相談しながらやっている」と話すように、検査を実施するだけでも困難がつきまとう。

 仮に、D・オリヴェイラは復帰できても大会終盤になるのは免れない。長谷川監督によれば、「骨に異常がなければ、もしかしたら最後の最後、可能性があるというようなドクターの話。ただそれも検査しないと詳しいことは分からないので、ひどい場合はルヴァンの決勝も難しくなると思います」と、検査結果によっては大会中の復帰もあるが、このままシーズン終了となる可能性もあるという。

 FC東京にとっては、あまりにも痛恨のエースの負傷だが、長谷川監督はエースを戦線離脱に追い込んだラフプレーとともに、上海戦でのレフェリーの判定にも困惑の色を隠せないでいる。指揮官は「我々はレフェリーの判定に従うしかないし、サッカーにおいてレフェリーは絶対的なルール」としたうえで、「(判定の)基準が明確でない。対戦相手のほうはファウルを取らず、イエローカードも出ず、逆にウチのチームがやるとカードが出たり、ファウルを取られたり。非常にレフェリングと言うか、判定の基準がJリーグと違うし、昨日(27日の上海申花戦)の場合は判定がだいぶブレていたんじゃないかと思います」と苦言を呈する。

 30日には蔚山現代(韓国)と第5戦を戦うFC東京。長谷川監督は「ディエゴが離脱したから痛いと悔やんでいる時間はないと思っている」と切り替えを強調する。「気を遣わせないように明るく振る舞ってくれている」というディエゴのためにも、奮起していくつもりだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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