「問題が大きいほど団結する」――“飛車角落ち”のリバプールがクロップの宣言通りに難敵との大一番を制す!

2020年11月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

難敵レスターに何もさせずに完勝

怪我人が相次いで出た中で迎えたレスター戦をリバプールは、チーム力で制した。 (C) Getty Images

 現地時間11月22日にプレミアリーグ第9節が開催され、アンフィールドでリバプールとレスター・シティが激突した。

 公式戦63戦無敗を誇る本拠地に前節まで首位に立っていた難敵を迎えたリバプール。主力メンバーに離脱者が相次ぎ、"飛車角落ち"とも言えるチームは、スタメンを大幅に変更。エースのサラーが新型コロナ感染による離脱で注目を集めた最前線には、ジョッタ、フィルミーノ、マネが起用され、日本代表FWの南野拓実はベンチスタートとなった。

 試合は開始早々から両軍が積極果敢なプレッシングを見せ、ややオープンな展開となるも、ホームチームが徐々にボールをポゼッションして主導権を握る。そして、流れを掴んだリバプールは、12分に敵バイタルエリアでの細かいパスワークからフリーになったジョッタが、果敢なミドルシュートを放って、相手ゴールを脅かした。

 ポルトガル代表FWの決定機はレスター守護神シュマイケルの好守に阻まれたものの、攻勢を強めていったリバプールは20分に先制する。ミルナーが蹴り込んだ右CKからのボールが相手CBエバンスの頭に当たってゴールに入ったのだ。
 
 ラッキーな形で先手を取ったリバプールは、その後もレスターを押し込むと、前半終了間際の40分に追加点をもぎ取る。ロバートソンのアーリークロスをジョッタがヘディングでねじ込んだ。

 理想的な試合運びで前半を終えたリバプールは後半も主導権を握る。そして、いずれも敵守護神のシュマイケルのファインセーブに阻まれたが、54分にマネ、その2分後にジョッタがそれぞれ決定機を迎えた。

 一方のレスターは、62分に攻撃的MFのジェンキズとプラートを投入。反撃の糸口を模索するも、相手の出足の鋭いプレスを前に全体の運動量も上がりきらず……。結局、最後までリバプールの組織だった守備ブロックを打ち崩すことはできなかった。

 その後も危なげなく試合を進め、86分にCKからフィルミーノがヘディングシュートを決めて趨勢を定めたリバプールは3-0で完勝。試合前の会見で「こうゆう苦しい状況で自分たちを気の毒だと思うことはない。我々はむしろ問題が大きければ大きいほど親密に団結する」と語ったクロップ監督の言葉通りに、ディフェンディングチャンピオンが地力の強さを見せつけた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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