「日本のサッカーは霧に呑み込まれて消えた」ブラジルメディアが森保ジャパンを一刀両断! “失格”の烙印を押されたのは?

2020年11月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

「メキシコより1つ下のレベルであることは間違いない」

濃霧が立ち込めた後半、日本は劣勢に。途中出場の南野(10番)も結果を残せなかった。 写真:龍フェルケル

 現地時間11月17日、メキシコ代表と対戦した日本代表は2-0で敗れ、年内最後の公式試合を白星で飾ることはできなかった。

 前半は何度も好機を作りながら得点を取り切れず、後半はラウール・ヒメネス、イルビング・ロサーノというふたりのアタッカーに1点ずつを奪われた末の敗戦。日本通で知られるブラジル・メディア『globo』のチアゴ・ボンテンポ記者は「メキシコとの親善試合で、日本のサッカーは霧の中に消えた」と伝えている。

「前半の日本が非常に良かったにもかかわらず、メキシコの守護神がチームを救い、後半に試合を支配して勝利した。パナマ戦での3バックシステムと説得力のあるパフォーマンスを示した後、オーストリアのグラーツでスタジアムを覆った霧にすべて呑み込まれ、日本代表のサッカーが消えた」

 そして、こうも続けている。

「前半にチャンスを作ったのは日本だけだった。原口元気のロングシュート、鈴木武蔵のゴール前でのチャンス、伊東純也のシュートと、明確な3つの好機があったが、メキシコのギレルモ・オチョアが素晴らしいセーブを見せた。ハッキリ言って前半のメキシコは脅威ではなかった。

 問題は、今に始まったことではないが、ゴールを決められる選手がいないことだ。ベルギー・リーグで好調だった鈴木はストライカーとしてチャンスを掴んだが、期待外れ。守備陣や2列目は次々に人材が出てくるが、CFの有望株はまだ継続性が足りない上田綺世だけだ。現在FIFAランキング27位の日本が、メキシコより1つ下のレベルであることは間違いない」
 
 さらにボンテンポ記者は、出場した選手たちを10点満点で評価。チーム内で最も高い「6.0点」が付いたのは酒井宏樹と柴崎岳、遠藤航だった。それぞれ「前半は守備、サポートともに好調」、「いつも以上に積極的な守備をした」、「柴崎以上に攻撃を支えていた」と称えられたが、3人そろって「後半の出来は凡庸だった」と評されている。

 逆に最も低評価の「4.5点」だったのは鈴木武蔵だ。「完全にチームになじめておらず、プレーについていけなかった。ボールにもっと絡まないといけないし、守備で自陣に戻ってきた時でさえ、その動きは妥協に満ちている。オチョアと対峙した15分のシーンでは、日本にとってのベストチャンスを無駄にした」と綴り、ばっさり切り捨てている。

「彼は所属クラブでは良い状態にあり、ヨーロッパでもゴールを決める力があることを示した(ベルギーで8試合で5ゴール)にもかかわらず、今日まで代表チームのために良いパフォーマンスをしたことがない」

 また、「5.0点」の南野拓実は「フィールド上では姿を消し、サブの役割は果たせなかった」、「5.5点」の久保建英は「唯一のハイライトは、ペナルティーエリア付近でファウルを受けたスプリントのみ」と、途中出場のふたりにも辛口だった。

 日本に詳しいからこそ、失望も大きかったか。森保ジャパンの年内最終マッチは、厳しい結果となってしまった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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