「勝つ確率は下がる」吉田麻也が挙げた敗戦の要因とは?「韓国も全く同じ形で…」失点場面の悔いも明かす

2020年11月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

「あとワンプレーやっていたら…」

失点場面への強い悔いを明かした吉田。写真:龍フェルケル

 現地時間11月17日、日本代表はオーストリア・グラーツでメキシコと対戦。後半に2失点し、0-2で敗れた。

 立ち上がりこそFIFAランキング11位の強豪相手にボール支配を許したが、10分過ぎから押し返し、11分には原口元気が強烈なミドルシュートを放ち相手ゴールを脅かす。さらに15分にはカウンターから原口のラストパスに反応した鈴木武蔵がGKと1対1の場面を迎えるが、相手守護神のギジェルモ・オチョアの好守に阻まれ、得点には至らない。

 日本がチャンスを掴みながらも前半をスコアレスで折り返すと、後半一気にメキシコがギアを上げる。そのなかで63分、混戦から抜け出したラウール・ヒメネスに右足トゥーキックでテクニカルなシュートを沈められ、先制点を許してしまう。さらに5分後、中盤でパスをつながれると、中央をイルビング・ロサーノに抜け出され、追加点を許した。

 その後、久保建英らを投入し、なんとか1点を奪いにかかる日本だったが、相手の落ち着いた守備を前に、最後までゴールを割れず。年内最終戦を完敗で落としている。

 試合後、会見に出席したキャプテンの吉田麻也が、敗戦の理由として挙げたのは「小さなミス」だ。

「シンプルなミスが増えれば増えるだけ、勝つ確率は下がる。今日は全体的に小さなミスが多かったなと思う。前半から流れを断ち切ってしまうプレーが多々あった。こういうレベルの対戦相手に対してそれだけミスが増えたら、試合を難しくしてしまうのは当たり前だと思う」
 
 また、立て続けに失点を許した場面に関しては、先日メキシコが韓国と戦い、4分間に3点を奪い逆転勝利を収めた試合も例に出し、具体的に振り返った。

「韓国も全く同じ形で複数得点されていたので、もちろん頭の中にイメージは残っていた。ただ、点を取られて前がかりになったところを、低いところで(ボールを)奪われてカウンターを食らってしまった。1点目が入る前からだが、押し込まれていたので、どっかで流れを切るプレーも必要だったかなと感じている」

 さらに、相手のエースに奪われた1失点目には、強い悔いがあるという。

「あとワンプレーやっていたら、ヒメネスは交代していたんじゃないかなと思う。ベンチの選手もタッチライン際でスタンバイしていたので、あそこでもうワンプレー粘れなければ。個人的にもチームとしても悔しい」

 そして、吉田が「ハードワークして戦っていて、体格的にも似た選手が多く、参考にすべきチーム」と称した相手の戦い方を通じて見えた、課題を明らかにしている。

「ワールドカップはやっぱり苦しい時間が長くなる。そこで踏ん張ってのカウンターや、相手をいなしてプレッシャーをかけるプレーっていうのは、まさにメキシコが後半僕らにやったこと。2点目にしても、その後のリードしてからのプレッシャーをかいくぐる形にしても、やっぱり僕らがやろうとしていることかなと思う。そこの差が正直あるなと思った」

 2018年のロシア・ワールドカップでは同じベスト16という成績ながら、大きな差を感じられた一戦となった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】前半決定機も後半2失点で敗戦!メキシコ戦ハイライトはこちら!

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