Withコロナ時代へ向けて第一歩を踏み出したJCカップ。埼玉の強豪「江南南」が3年ぶり2度目の優勝を飾る!

2020年11月17日 サッカーダイジェスト編集部

出場チーム同士が認め合い、仲良くなれる大会

決勝カードは、関東地区代表「江南南サッカー少年団」 vs 近畿地区代表「A.Z.R(アッズーロ)」

 協賛企業や地域の方々のサポートを受けて、6回目のJCカップ全国大会が無事に終了した。大会中止の可能性もあったが、子どもたちの未来のために1歩前に踏み出そうと、感染症対策をしっかり行なった上で開催された。皆の笑顔があふれたJCカップをレポートする。

 公益社団法人日本青年会議所(以下、JC)と一般社団法人日本サッカー名蹴会(以下、名蹴会)が主催する「第6回JCカップU-11少年少女サッカー全国大会」が去る
10月10日、11日に大阪府堺市のJ -GREEN堺で、開催された。

 今回は、新型コロナウイルスの影響で、例年ならば5月から始まる各地域予選が中止に。全国大会の開催も危ぶまれていたが、子どもたちのためにも第1歩を踏み出そうと、対策を徹底した上での開催を決断。過去の出場チームを中心に、推薦というかたちで12チームが参加した。

 JCカップは、5年生以下が対象の貴重な大会であり、U-11世代の目標になっている。もちろん試合の勝敗は大切だが、主催するJCと名蹴会が大会を通して伝えたいことは別にある。「グッドルーザーの精神」×「ダイバーシティ&インクルージョン」――このふたつの言葉について、考え、体感し、子どもたちの〝生きる力〞を養っていくことを、いちばんのテーマとしている。

 大会中も、数回に分けながら、相手チームについて語る「アフターマッチミーティング」を行なったり、「ブラインドサッカー体験」をして声かけの大切さを実感したり、掲げるふたつのテーマを意識するためのイベントが行なわれていた。

 決勝戦の前には、各チームの代表がひとつのチームとなって名蹴会メンバーチームに挑む、フレンドリーマッチも実施。交流イベントが豊富なJCカップが、他のどの大会よりも出場チーム同士が認め合い、仲良くなれる大会であることは間違いない。
 

 さて、試合の方はというと、予選リーグの1位同士による決勝戦には、2017年大会の覇者、関東地区代表「江南南サッカー少年団」と昨年の準優勝チーム、近畿地区代表「A.Z.R(アッズーロ)」が進出した。強豪同士の一戦は、PKで先制された江南南が最後まで諦めずに、終了間際に同点弾を奪い、PK合戦の末、3年ぶり2度目の優勝を飾った。

 そして閉会式。コロナ禍に負けずに2日間の行程を戦い抜いたすべてのチームに達成証が授与された。

 主催者は「参加してくれてありがとう」、「協力してくれてありがとう」と言う。参加チームの監督たちは「すばらしい大会を開催してくれたことに感謝します」と口を揃える。皆が皆に感謝し合う――、一言でいうとJCカップはそんな大会だ。

 来年も開催予定。参加した子どもたちを通して、感謝や共生の輪が広がっていくことにも期待したい。

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