【日本代表】吉田麻也が語ったふたりの先輩への感謝。「僕にとって心強い」「学ぶことがたくさんある」

2020年11月13日 サッカーダイジェスト編集部

リーダーとして慢心を危惧

チームを引っ張る吉田(写真中央)。その言葉は力強い。(C)JFA

 オーストリアでトレーニングを積む森保ジャパンは、13日(日本時間の23時15分キックオフ予定)にパナマとの強化試合を行なう。その一戦を前にチームのリーダー吉田麻也が意気込みを語った。

 チームは10月の活動で、これまで苦手としていたアフリカ勢、カメルーン(△0-0)、コートジボワール(〇1-0)と対戦して1勝1分。安定したディフェンスも見せたが、吉田は慢心を危惧する。

「まずは2試合良い試合をして勝ちたいです。もうひとつは次のシリーズ(活動)が(ワールドカップのアジア)予選になることを願っています(現状では来年3月に再開される予定)。11月から3月まで期間が空くので、出来る限り良いもの、形を作って、良い状態で3月に臨まなくてはいけないと思います。

 そして僕として危惧をしているのは前回2試合、良い試合をして、少しホッとするではないですが、そこに慢心や油断が生じないように気を引き締めて、もう一回、このシリーズで良いパフォーマンスを出すんだと、やらなくちゃいけないと思います」

 さらに「選手として人間としてふっとギアを落としてしまいそうなところで、もう一個ギアを上げていけるように、練習のなかでそういう雰囲気を作っていきたいですし、必要ならそういう声かけもしていかなくてはいけないのかなと思います」と続ける吉田は、代表選手としての誇りや、ある先輩選手の存在の大きさを説明する。

「一番のプライオリティはやはりこのジャージ、ユニホームを着て、プレーすることへの誇り、責任を毎試合噛みしめて、毎試合というか日々噛みしめて、理解してプレーし、行動しなくちゃいけないなというのが大きいです。現状でなにか僕が厳しいことを言ったのは、この10、11月でないですが、僕が言わなければいけない状況になる前にそういう雰囲気を作っていくことをむしろ意識しています。

 そこには僕だけじゃなく川島(永嗣)選手の存在は僕のなかで大きくて、チームや代表でなかなかチャンスがこないかもしれませんが、やるべきことをしっかりやって、プロとして日本の代表選手として、どういうことをしなくてはいけないか、どういうことを発言しなくてはいけないのか、理解して僕のそばにいてくれているのは、僕にとっては心強いです」
 また公私ともに親交が深く、先日、今季限りでの現役を引退を発表した先輩の中村憲剛についても語った。


「選手にとっていろんな辞め方があると思いますが、ケンゴさんの辞め方は本当に理想的だと思います。理想的というか皆が綺麗だなと思い描くような。選手各々にとって辞める時期は、それぞれの美学があって、ずっとボロボロになるまでやる人もいれば、中田英寿選手のようにスパっと辞める方もいれば、色々だと思います。個人的な意見としては、ケンゴさんみたいな辞め方は格好良いなと思います。

 代表の中でも独特な確固たる技術を持っていた選手だと思います。もちろん海外でプレーしたわけではないですが、やっぱりリーグであれだけの存在感を出すというのは、ヤット(遠藤保仁)さんと同じように、日本で長くプレーしていても、代表でプレーできる、代表のなかでも突出したものを出せるんだぞと、証明した選手だったと思います。

 セカンドキャリアのことは分からないんですが、川崎フロンターレやJリーグに携わってくれるんだろうなと思います。生粋のサッカー小僧だと思うので、今後もサッカー界にいる限り、僕や他の選手に影響を及ぼすであろう存在になってくれると思うので、僕もまだまだ、学ぶことがたくさんあると感じますし、若い世代ももちろんそうだと思います」

 吉田は様々な想いを抱えながらパナマ戦に臨むことになりそうだ。

構成●サッカーダイジェスト編集部
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