終了間際のPKで痛恨の“パネンカ”失敗…。勝点を逃したフルアム監督が若手FWに激怒「彼を叱咤しないといけない…」

2020年11月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

ラストプレーで得たPKの絶好機で…

文字通りのビッグチャンスを逸して顔を抑えるルックマン。当然、指揮官からは雷が落ちた。 (C) Getty Images

 現地時間11月7日のプレミアリーグ第8節で、フルアムは敵地でウェストハムに0-1と敗れた。

 スコアが動いたのは、後半アディショナルタイムに突入してからだった。91分にトマシュ・ソーチェクが均衡を破ったのだ。

 だが、窮地に立たされたフルアムも土壇場にビッグチャンスを手にする。トム・ケアニーがボックス内で倒され、ビデオアシスタントレフェリーの介入の末にPKを獲得したのだ。

 ここでキッカーを任されたアデモラ・ルックマンは、大胆にもパネンカ(チップキック)を選択。しかし、キックが弱く、相手GKウカシュ・ファビアンスキに難なくボールをキャッチされ、その直後に試合終了のホイッスルが鳴り響いた。

 降格圏まで勝点1差の17位と低迷するフルアムにとって、是が非でもほしかった1ポイントを手にする絶好機を逃し、指揮官が怒らないはずがない。試合後、スコット・パーカー監督は23歳の若者に成長を求めた。

 英公共放送『BBC』のフラッシュインタビューに応じたパーカーは、「落胆しているし、怒っている」と冷静を保ちながらもルックマンに苦言を呈した。

「あのようなPKを蹴ってはいけない。彼もそれは分かっている。若い選手で、学んでいるところだ」
 
 現役時代に技巧派MFとして鳴らしたパーカーは、「彼はミスをした。それは本人が誰よりも分かっている。若くて学んでいるときは、早くに学ばなければいけない。彼も落胆している。当然だ。これもサッカーの、選手とチームの成長の一部だよ」と続けた。

「加入してからの彼はファンタスティックだった。これから彼は自分を叱咤しなければいけない。若いときはミスをするものだ」

 試合終了の笛を聞き、頭を抱えてうずくまり、今にも泣き出しそうな表情を見せたルックマンを、同僚の選手たちは慰めた。PKを獲得したケアニーは、「彼は打ちひしがれている。申し訳なさそうだった」と述べている。

「彼はまだ若い。ここで良いスタートを切ったし、僕たちにとってビッグな選手だ。彼は自分が僕らに勝点をもたらせたはずだと分かっている」

 さらにハリソン・リードは、「彼は謝っていたよ。だから、僕たちはもう終わりにして前進する。彼はすごく落ち込んでいるよ。僕たちみんながそうだ」と励ました。

 決定的な場面でPKを失敗すれば、批判は免れない。パネンカを選んで失敗したのなら、なおさらだ。しかし、チームはルックマンがこの失敗を糧に一皮むけることを願っているようだ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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