A・マドリーの「最強ストライカー番付」。トップ10には世界的名手がズラリ!番記者が選んだ1位は?

2020年11月16日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

悩める名門を牽引しつづけたF・トーレス

F・トーレス(左上)、グリエーズマン(右上)、アグエロ(左下)、フォルラン(右下)。この他にも、ファルカオやビジャなど過去30年のA・マドリーには実力が揃う。写真:Getty Images

【番記者選定のA・マドリー最強ストライカー番付TOP10(1990年以降)】
1位:フェルナンド・トーレス(元スペイン代表)
2位:パウロ・フットレ(元ポルトガル代表)
3位:ラダメル・ファルカオ(コロンビア代表)
4位:アントワーヌ・グリエーズマン(フランス代表)
5位:セルヒオ・アグエロ(アルゼンチン代表)
6位:キコ・ナルバエス(元スペイン代表)
7位:ディエゴ・フォルラン(元ウルグアイ代表)
8位:ジエゴ・コスタ(スペイン代表)
9位:ダビド・ビジャ(元スペイン代表)
10位:ジミー・フロイド・ハッセルバインク(元オランダ代表)

 F・トーレス抜きに近代のアトレティコのストライカー史は語れない。通算121得点は特筆すべき成績ではないが、17歳のときに2部に低迷していたアトレティコでデビューして以来、周囲の重圧を一身に背負いながら、エースとして悩める名門を牽引しつづけた功績は1位に相応しい。

 フットレも時代は異なるが、在籍中はアトレティコの象徴でありつづけた。91-92シーズンのコパ・デル・レイ決勝(マドリー戦)で角度のないところから決めたゴールはいまなお語り草になっている。クラブの魂を体現したカリスマだった。

 ファルカオは、2シーズンで70ゴールを量産。シメオネ政権の初期を支えた。グリエーズマンは17-18シーズンのEL制覇などに貢献。去り際に印象を悪くしたが、その功績が色褪せることはない。
 
 F・トーレスが去り、新たなアイドルを求めていたファンのハートを鷲摑みにしたのがアグエロで、キコもまたファンから愛された選手だった。得点力に長けているとは言えなかったが、ゴール前で芸術的なプレーを見せ、95-96シーズンのドブレーテ(2冠)達成の立役者となった。

 フォルランはアグエロと強力コンビを形成し、09-10シーズンのEL制覇に寄与。D・コスタは13-14シーズンに27得点を挙げ、アトレティコを18年ぶりのラ・リーガ優勝に導いた。ビジャは1シーズンの在籍に留まったが、要所でゴールを決めながら、高いプロ意識でチームメイトのお手本に。

 ハッセルバインクは敵地で宿敵マドリーを葬る2ゴールを挙げるなど、高い決定力を見せつけた。迷走を続けるチームにおいて、その活躍は余計に異彩を放った。

文●ラディスラオ・ハビエル・モニーノ(エル・パイス紙)
翻訳●下村正幸
※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年11月5日号から転載

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