「あんな経験はしたことがない」鈴木武蔵がベルギーと日本の“違い”を地元メディアで語る!「ショックを受けたのが…」

2020年10月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

ここまで6試合で4ゴールをマーク

ベルギー・メディアのインタビューで、熱い思いを語った鈴木武蔵。(C)Getty Images

 ベルギー1部・ベールスホットの鈴木武蔵がベルギー・メディアの取材に応じ、現地の印象や海外生活ならではの苦労を語った。

 アルビレックス新潟でプロデビュー後、V・ファーレン長崎、北海道コンサドーレ札幌などを渡り歩き、プロ入り8年目となる今年の8月に自身初の海外移籍を果たした鈴木。先週行なわれたアントワープとの"アントワープ・ダービー"では2ゴールをマークするなど、海外デビュー後も6試合で4得点と着実に結果を残している。

 その活躍に現地メディア『Voetbalkrant』も注目。日本人ストライカーのインタビュー記事を掲載している。

 同紙はまず、「日本のサッカー選手というよりも、アメリカのバスケットボール選手のように見える。それはジャマイカ人の父方のルーツがあるからだ。ジャマイカのモンテゴベイで生まれた鈴木は、6歳の時に日本人の母親と一緒に祖国に戻った」と生い立ちを説明。そのうえで、彼のジャマイカに対する強い思いから紹介している。

「父が今でも住んでいるので、ジャマイカとのつながりは残っているが、そもそも自分は日本人として見ている。また、私の母はウサイン・ボルトとの写真を持っていて、私たちの家では彼のサインが壁にもある。ジャマイカは今でも私にとって特別な場所だ。子供がもう少し大きくなったら、休日に連れて行きたいと思っている」

 ベルギーでの日常生活については、文化や言葉の壁につまずくことも少なくないようだ。

「日本は至る所に24時間営業のコンビニがある。だから、ここのお店がこんなに早く閉まってしまうのを見て、かなりショックを受けた。何度か急いで買い物をしなければならないこともあった。食べ物を買うのも簡単じゃない。ここでは全てオランダ語表記だからね」
 
 日本人選手にとって、問題となることが多い周囲とのコミュニケーションについて、それほど苦労はしていないようだ。

「チームメイトとはもっとコミュニケーションをとっていきたいと思うので、今は英語のレッスンを受けている。比較的英語を話せるが、それでも単語を調べたり、自分を表現する方法を考えたりすることもあります。もっとスムーズにできるようになりたい」

 そして、ベルギーのサッカーとJリーグとの違いについて、「最大の違いは、日本ではコンビネーションとパスが大事だけど、ベルギーでは体力と個のプレーが最も重要視されるところ」としたうえで、こう続けた。

「バス移動の際の体験は、私にとってとてもユニークなものだった。日本でもたまに多くのファンが集まることがあるが、アントワープ・ダービーのときのバスを待つファンのあの情熱。あんな経験はしたことがない。アドレナリンが出た。ここで勝つためには何でもしなければならないと思った。そういった意味では、ファンは確かに自分たちに力を与えてくれた」
 
 背番号"10"を背負い、異国の地で躍動する鈴木。今後もゴールを量産し、ファンを熱狂させられるか。

構成●サッカーダイジェスト編集部

【動画】三好も出場!武蔵が2発の白熱のアントワープダービーはこちら!

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