「この醜い腰抜けめ!」“いじめ”疑惑のベンゼマがヴィニシウスの母国ブラジルで大炎上!「恥を知れ」

2020年10月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

エバートンのブラジル代表FWも皮肉たっぷりに

批判の矢面に立たされたベンゼマ。翌日の練習場では火消しに奔走した。(C)Getty Images

 いまだ怒りが収まらないのが、ブラジルのファンやメディアだ。

 事の発端は現地火曜日のチャンピオンズ・リーグ第2節、レアル・マドリー対ボルシアMG戦のハーフタイムに起こった。再入場前の花道で、マドリーの元フランス代表FWカリム・ベンゼマはチームメイトの左SBフェルラン・メンディに歩み寄ると、「アイツはやりたいようになっている。アイツとはプレーするな(ボールを渡すな)。俺たちと対戦しているようなものだ」と耳打ち。その映像と音声がフランスの放送局『Telefoot』でオンエアされるに至り、大問題に発展したのだ。

【動画】ベンゼマが"いじめ"を指示する問題のシーンはこちら!

 ベンゼマが意味するところの"アイツ"とは、20歳のブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールを指していた。サイドでボールを持ちすぎる傾向が強く、なかなか効果的なパスを供給してこないヴィニシウスに対して、日頃からベンゼマはフラストレーションを溜めていたとされる。マドリーは終了間際にベンゼマとカゼミーロが連続得点を決め、辛くも2-2のドローに持ち込んだが、一夜明け、後輩に対する"いじめ"とも取れる発言に批判が集中した。

 火消しに懸命だったのがベンゼマ本人だ。再開されたトレーニングではヴィニシウスと話し込む場面もあり、発言の意図を説明したとも報じられている。しかしながら、ヴィニシウスの母国ブラジルから上がった火の手は鎮火しない。猛然とベンゼマを襲い続けている。

 ボルシアMG戦について言及したベンゼマのインスタグラム記事には、これまでになんと9万件を超えるコメントが殺到。普段は多くても4000件のところが、ブラジル人ファンのバッシングが嵐のように吹き荒れているのだ。「ヴィニシウスに謝罪しろ!」「恥を知れ」など罵声や批判的な意見がほとんどで、そこにはエバートンで活躍するブラジル代表FWリシャルリソンも名を連ねた。「小さなクラブの卑劣な振る舞いだよ」と皮肉たっぷりだ。
 ブラジルの大手ラジオ局『Radio Brazil』は電子版で論調を展開。「この醜い腰抜けめ! ヴィニシウスの目の前で彼が理解できないフランス語で話し、追い詰めるなど言語道断だ。姑息な人間がやる最低の行為だろう」と手厳しい。さらに同国最大ネットワークを誇る『Globo』も怒りを滲ませ、「世界的なプレーヤーが少なくとも20歳の選手に対する態度ではない。あまりにも馬鹿げていて、子どもじみている」と断じた。

 今後事態がエスカレートする可能性は低いが、いまの時代、どんな状況や場所であろうと言動には細心の注意を払わなければならない。ベンゼマはそれを身に染みて感じ入ったことだろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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