「このクラブが何たるかを理解しなければ…」ベンゼマの“後輩いじめ騒動”にOBが独自見解!「普通だ」

2020年10月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

ベンゼマが同胞DFに囁いた言葉は?

ボルシアMG戦では終盤に反撃の狼煙となるゴールを決めたベンゼマ。その発言が物議を醸している。 (C) Getty Images

 レアル・マドリーのエースが漏らした発言が波紋を広げている。

 事の発端となっているのは、現地時間10月27日に開催されたチャンピオンズ・リーグ(CL)のグループステージ第2節のボルシアMG戦で、マドリーの元フランス代表FWカリム・ベンゼマが口にした言葉だ。

 0-1で折り返したハーフタイムに背番号9が、同胞DFフェルラン・メンディに「"アイツ"はやりたいようにやっている。"アイツ"にボールは渡すな。俺たちと対戦しているようなものだ」と話しかけていたことが、試合を中継していたフランスの放送局『Telefoot』のカメラにすっぱ抜かれたのだ。

 ベンゼマは"アイツ"の存在を明言しなかったものの、『Marca』紙などの現地メディアはメンディと同サイドの左ウイングでプレーしていたヴィニシウス・ジュニオールだと断定。このやり取りがあった後半にブラジル代表FWがメンディから3回したパスを受けなかったことも紹介された。

 12歳も年下の若手に「ボールを渡すな」と指示するいじめのようなやり方が穏やかではない。だが、時折、独善的なプレーが悪目立ちするヴィニシウスにベンゼマがフラストレーションを抱えていたことは想像に難くなく、ブラジル代表FWに非が全くないとも言いきれない。

 実際、クラブOBもベンゼマだけのせいではないという見解を示している。元スペイン代表DFのイバン・カンポだ。
 
 1998年の夏から約5年間に渡って、「ロス・ガラクティコス(銀河系軍団)」と呼ばれたチームを支え、酸いも甘いも経験した名手は、『Marca』のラジオ番組に出演し、「ベンゼマがああいう態度を取るのは普通だ」と持論を展開した。

「たしかにヴィニシウスはベンゼマよりもコンディションが良いようには見えた。だが、彼はもっと多くのことを学ばないといけない。何よりも騒動を起こしたベンゼマからは学ぶべきことが多くある」

 さらに「ヴィニシウスは優れた選手だが、このレアル・マドリーというクラブが何たるかを理解し始めなければいけない」とも語ったカンポは、こうも続けている。

「今回のことは、本来、明るみになっちゃいけないチームメイトだけでの会話であることは間違いない。彼らはロッカールームの中でそれをとどめておくべきだった」

 マドリーでビッグイヤー獲得にも貢献した名手の指摘は、ベンゼマとヴィニシウスにいかに響くだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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