【川崎】中村憲剛がダメ出し「遊ぶぐらいの余裕があれば」

2015年03月15日

神戸戦はシュート21本で2ゴール。この事実をどの角度から眺めるか――。

絶妙なパスでレナトのゴールをお膳立てした中村。厳しいマークにボールを失う場面もあったが、要所でチャンスに絡み存在感を放った。  写真:田中研治

 川崎は神戸戦で21本のシュートを放ちながら、最終的に2ゴールに終わった。この事実をどの角度から眺めるかで、試合の評価は変わる。

 肯定的に捉えれば「21本のシュートを打つほど押し込み、相手の守備を無力化した」となり、否定的に捉えれば「21本のシュートを打つほど押し込みながら、たったの2点しか取れなかった」となる。

 両面性を含んだゲームであり、それは風間八宏監督のコメントからも窺い知れる。「あれだけのチャンスがあれば、決めなければならないですよね。もっともっと冷静になれば、パスを選ぶところもあった」と語った一方、「ですけども、ウチがそれ(神戸の守備)を破れていないかと言うと、十分に破れています」と、確かな手ごたえも口にしている。

【J1 PHOTOハイライト】1stステージ・2節
 
 キャプテンの中村憲剛は「割が合わない」という表現で試合を振り返った。

「守っている相手に対して、これだけペナルティエリアをぐちゃぐちゃにして、それを仕留められない。本当に悔しい。(2点では)足りない。足りな過ぎる。人のせいにするわけじゃないけど、最後は個だから。『あとは決めてください』って感じで。後ろから『早く決めてくれないかな』と思っていた。これも入んないのか、これも入んないのかと。そこまでは上手く作れていたし、あとは(最後の部分の)質だと思う」
 
 そして、「最後の部分の質」について、さらに深く言及する。

「最後のところの選択。シュートの選択もそうだし、シュートを打つ前にパスのほうが良かったかもしれない。そこ(の判断)がまだ粗いと感じる。最後のパスも右足に付けるのか、左足に付けるのか。前半、(武岡)優斗がレナトに出して届かなかったやつも、あそこまで行ったなら合わせないといけない。そこまですごく丁寧にやっているのに、最後だけちょっと雑というか」

次ページ「最後の部分の質」向上におけるキーワードは『緻密』と『遊び心』。

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