「フランクフルトだったら…」鎌田大地は存在感を示すも”信頼度”に課題

2020年10月14日 サッカーダイジェスト編集部

「まだ浅い、もっと時間が必要かなと」

トップ下でフル出場した鎌田。ノーゴールに終わるも、存在感を発揮した。写真:龍フェルケル

[国際親善試合]日本 1-0 コートジボワール/10月13日/スタディオン・ハルヘンワールト(オランダ/ユトレヒト)

 日本代表は10月13日、オランダのユトレヒトでコートジボワール代表と対戦。植田直通の劇的なヘディングでのゴールで、1-0の勝利を収めた。

 この試合で、小さくない存在感を発揮していたのが鎌田大地だ。

 トップ下で先発出場すると、相手のディフェンス陣のギャップで積極的にパスを引き出し、攻撃のテンポに変化を加えていた。

 最大のハイライトは57分。右サイドハーフの伊東純也からパスを受けると、巧みなトラップで相手DFをかわし、右足を振り抜き相手ゴールを襲った。シュートはGKに阻まれたものの、持ち味を発揮した場面だった。

 結果的にノーゴールではあったが、フル出場して新たな攻撃のオプションとして可能性を示したと言っていいだろう。
 
 それでも鎌田は「まずはすごい今日はチャンスがあったので、入れきれないといけないシーンが多かったと思います。前半は自分らしくないミスもあったし、僕自身が浮いている状態のなかで、(味方が)パスをもっとつけてくれてもいいなと思っていたけど、まだチームメイトとの関係性も浅いなと思った。逆に言えば、もっと良くなると思った。まあ決め切れるシーンが結構あったので、直通くんに感謝という感じですかね」と振り返る。

 57分のシュートシーンも「あれも本来なら、自分の頭の中では入るパターンというか、入るなと思っていた。思ったよりも疲れていたのか、踏み込みが浅くて思ったところに蹴れなかった」と悔やみ、また前半27分にペナルティエリア内でこぼれ球に反応したシーンでも、「上手く思うところに止められず、相手にブロックされた」と反省。

「良い時には、ああいうのが決められる。今日は決め切ることができなかったので、もちろん、そこは改善しなければいけないところ」と悔やんだ。

 鎌田が感じた課題が、前述したコメントでもあるように、周囲との連係だ。

「後半はボールを上手く、(相手の守備陣の)間で触れるようになりましたけど、(チームメイトには)前半ももっと無理してでもつけてほしいなという感じでした。まだ僕も代表5試合目だし、周りとの関係も浅いなと本当に思った。あれがフランクフルトだったらもっと無理にでもつけてくれて、僕も前を向けるシーンがもっとあったと思う。でも本当にやればやるほどもっと良くなる」

 A代表でのキャップ数は5試合で、トップ下で出場したのはこの試合が初めてだった。「まだ浅いというか、もっと時間が必要かなと思います」と言うのも仕方がないだろう。

 ただ、だからこそ、さらなる連係の向上に期待できる。まずは今後も継続的に招集されて、チームメイトからの信頼を掴みたいところだ。

構成●サッカーダイジェスト編集部
 

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