【韓国メディアの視点】煮え湯を飲まされたハリルホジッチ氏の就任に警鐘も

2015年03月13日 慎武宏

“因縁の人物”の監督就任をテレビ各局でも報道。

ブラジル・ワールドカップでハリルホジッチ監督が率いるアルジェリアと対戦した韓国は、あえなく完敗。その手腕への評価が高まり、次期監督候補に推す声も挙がった。(C)Getty Images

 日本代表の新監督にヴァイッド・ハリルホジッチ氏が就任したニュースは、韓国でも大きく報じられている。交渉の段階からその動向はつぶさに伝えられてきたが、日本協会の公式発表を受けて各種メディアが一斉に報道。スポーツ新聞や一般紙のWEBサイトはもちろん、KBS、SBSといったTV各局でも取り上げられた。
 
 特に目立つのが、「韓国を泣かせたハリルホジッチ監督、日本代表監督に」(スポーツ新聞『スポーツソウル』)、「ホン・ミョンボ号を泣かせたハリルホジッチ、日本の司令塔に」(スポーツ新聞『イルガン・スポーツ』)といった見出しだ。
 
 昨年のブラジル・ワールドカップで韓国は、ハリルホジッチ監督が率いるアルジェリアとグループリーグ2戦目で対戦。一部メディアが"フランスのイミテーション"と見下すほど戦前から「勝てる相手」と見込んでいたが、初戦から先発を5人も入れ替えるなど入念な策を練ってきた相手に2-4と完敗。煮え湯を飲まされたのだ。
 
 この敗戦後、韓国内ではハリルホジッチ監督の手腕を高く評価する声が上がり、ファンや一部メディアではワールドカップ後に、次期韓国代表監督候補に推す意見も出ていた。そんな因縁の人物が日本の新しい監督に就任しただけに、平静を装ってはいられない。大手ポータルサイト『NAVER』のスポーツニュースのコメント数ランキングでは、3月13日正午時点で総合3位にランクインしたほどだ。

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