「中山雄太の先発抜擢」と「後半の3バック変更」日本代表・森保監督がカメルーン戦で打ち出した2つの変化

2020年10月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ボランチで勝負したいという想いが強いことも表現してくれた」

カメルーン戦後にオンライン上で会見に臨んだ森保監督。※写真は会見中のスクリーンショット

 日本代表は10月9日、オランダのユトレヒトで国際親善試合をカメルーン代表と戦い、0-0の引き分けに終わった。

 日本は4-2-3-1のシステムでスタートし、GKに権田修一、DFは右から酒井宏樹、吉田麻也、冨安健洋、安西幸輝、ダブルボランチに柴崎岳と中山雄太、2列目は右から堂安律、南野拓実、原口元気、FWに大迫勇也が先発した。

 2020年初となる代表戦で森保一監督は2つの変化を提供した。1つはボランチに中山雄太を抜擢したことだ。

「先発を決める中でもう一人ボランチができる遠藤(航)が今日の試合でプレーできないということで、トレーニングの中からどういうメンバーでカメルーン戦を戦っていくか」と所属チームのズウォーレでもボランチで試合に出ている中山に白羽の矢が立った。

 中山は昨年5月のキリンチャレンジカップで初招集され、6月のコパ・アメリカの遠征メンバー入り。同大会のチリ戦でスタメン出場しA代表デビューを果たしていた。
 
「コパではもちろん彼だけの責任ではないが、チリ戦に完敗したあと試合に出られないことになってしまった経験は彼も覚えていると思う。一年経って、彼がどれくらい成長したかというところを含めて見させてもらおうと、今日起用させてもらった。やはり前回の想いは強かったと思うし、ボランチで勝負したいという想いが強いことも今日のプレーで表現してくれた。自分の力は出してくれたと思います」と評価した。

 そしてもう1つは後半から3バックを導入したことだ。ハーフタイムで安西に代え伊東純也を投入。酒井、吉田、冨安という3人をCBに、3-4-2-1のシステムに変更した。

 これは前日の練習時から想定済みで、「戦術に厚みをもたらすということで、選手たちも前向きに取り組んでくれていたので、後半トライしました」と説明する。

 狙いは、守備面では「相手の右サイドの2番と左サイドバックの6番の選手が前半かなり高い位置に来ていた」点を挙げ、「3バックにして役割をはっきりさせることで相手の攻撃もある程度うまく止められるようになった」と語る一方で、攻撃面についてはこう語る。

「ウイングバックの選手がワイドなポジションを取ることで、4バックの相手に対してより守備の対応を難しくさせる」さらに、「ワイドなポジションの選手がいることによって、1トップ、2シャドーの選手が中でスペースを持って起点につなげる、攻撃を仕掛けられる」という部分を狙っていたという。
 

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