「悲しき紛争で夢を断たれる…」22歳のアルメニア人MFが徴兵で戦死。海外メディアも騒然

2020年10月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

最前線で帰らぬ人に…

国内では強豪に数えられるFCアラシュケルト。所属選手を失った悲しみは計り知れない。 (C) Getty Images

 悲しいニュースが舞い込んできた。

 現地時間10月5日、アルメリア1部のFCアラシュケルトは、Bチームに所属していたアルメニア人MFのリパリット・ダシュトヤンが戦死したと発表した。

 現在、アルメニアとアゼルバイジャンの間で勃発した領土を巡る地域紛争が、激化の一途を辿っている。その影響はサッカー界にも波及し、先ロシア1部のウラル・エカテリンブルクに所属していたアルメニア代表DFのヴァラザト・ハロヤンも、18歳以上40歳未満の男性全員に参加が義務付けられた徴兵のため、クラブとの契約解消を余儀なくされていた。
 アルメニアの国内リーグでプレーしていた22歳のダシュトヤンも例外なく参戦。地元メディア『EXTRA』をはじめとする複数メディアによれば、領有権を争うナゴルノ・カラバフ地方へと派遣され、その最前線で帰らぬ人となったという。この訃報を受け、ポルトガル・メディア『Noticias ao Minuto』は、次のように伝えている。

「両国民に深い傷を負わせている悲しき紛争によって、22歳の若きフットボーラーはその夢を絶たれた。戦争の影響がサッカー界にも及んでいる」

 地元当局によれば、9月27日以降で223名のアルメニア兵士が命を落とすなど、激化し続けているというアルメニアとアゼルバイジャンの紛争。これ以上、ダシュトヤンのような前途ある若者が犠牲にならないよう、平和的な解決を望みたいところだが……。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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