「差別とは全く関係ない」酒井宏樹が“ネイマール騒動”の終結を宣言!「人間性が素敵」「カッコいい」など称賛の声が相次ぐ

2020年10月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

「この2週間、サッカーに集中できる環境ではありませんでした」

仏ダービーで丁々発止のバトルを繰り広げた酒井(左)とネイマール(右)。(C)Getty Images

 マルセイユ所属の日本代表DF酒井宏樹が、一連の騒動について初めて口を開いた。

 現地9月30日、フランス・プロリーグ機構の懲戒委員会はひとつの声明を発表。リーグ・アン第3節のパリ・サンジェルマン対マルセイユの一戦(マルセイユが1-0で勝利)で大問題に発展した"差別発言"に関して、ネイマールとアルバロ・ゴンサレスの両者に制裁を加えないことを決定したのだ。

 事の発端はフランス版ナショナルダービーの終了間際だ。両チーム合わせて5人の退場者を出した衝突のなかで、パリSGのFWネイマールとマルセイユのDFアルバロが激しい罵り合いを展開。前者は人種差別的な暴言を吐かれたと憤慨し、後者は同性愛者を侮辱する発言を受けたと主張した。さらにスペイン・メディアがすっぱ抜いたのは、ネイマールが酒井宏樹に向かって「クソ中国人!」と罵った疑惑だ。もしこれが事実ならば、最大で20試合の出場停止処分を受けるのではないかとも報じられていた。

 今回の裁定に関して懲戒委員会は「関係者に話を聞いた結果、当委員会は両者の間に差別的な発言があったと立証する十分な証拠は存在しない、との結論に達した。よって制裁を科す根拠もないと判断した」と説明している。ネイマールの酒井への差別的発言に関しては、いっさい言及していない。

 委員会の正式発表を受けて、酒井は公式インスタグラムで率直な想いを次のように綴っている。

「この2週間、中々サッカーに集中できる環境ではありませんでしたが対象の2人の選手に制裁がなかったことに安堵しております。

 今回の件に関してですがもし仮に何か言われたとしてもお互い熱くなっている試合中の些細な出来事であり差別とは全く関係ありません。もう全て終わった事であり今回はマルセイユが勝ったというだけの事です。

 また伝統あるマルセイユとパリの熱いダービーを皆さまにお見せできるよう引き続き努力していきます!」

 常に紳士的でポジティブな性格の酒井らしい、冷静な対応である。
 
 メッセージを読んだインスタ・フォロワーからは酒井の振る舞いを称える声が多く寄せられ、

「人間性が素敵すぎます」
「素晴らしい」
「ホントにカッコいい!」
「同じ日本人として誇りに思う」
「一流のサッカー選手の考え方はこうなんだよ。と、サッカーをしている息子たちに伝えたいです」
「イケメンやなぁ」
「ブラボー!」
「フランスでもっとも尊敬の値するプレーヤーだ」

 などなど、大きな反響を呼んでいる。

 木曜日には日本サッカー協会から10月シリーズ(カメルーン、コートジボワールと対戦)に臨む日本代表メンバーが発表され、酒井は同僚となった長友佑都らとともに堂々名を連ねた。日曜日には強豪リヨンとの注目ゲームが控える。

 立ち止まらず、走り続ける名サイドバック。今後も円熟味が増したそのハイパフォーマンスに期待だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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