ミランは本当に冨安健洋の獲得に“クレイジーなオファー”を出すのか? ブラジル代表MF放出でCB補強に注目

2020年09月30日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

19歳の逸材をレスターに横取りされて冨安獲得に動き

イタリアで声価を高めている冨安にミランが強い関心を示しているようだ。 (C) Getty Images

 ミランは、ブラジル代表MFのルーカス・パケタの売却で、リヨンと合意に至ったようだ。その一方で狙いをつけていたフランス人DFウェスレイ・フォファナは、サンテティエンヌからレスターへの移籍が決定的となっている。これらの動きは、ボローニャの冨安健洋の去就に影響するかもしれない。

 周知のように、冨安は先日からミラン移籍の可能性を騒がれている。ボローニャのリッカルド・ビゴンSDは、今シーズンから本職のCBに戻った日本代表DFの売却を「望んでいない」としたうえで、「センセーショナルなオファーであれば考慮する」と話している。

 ミランが冨安に興味を示したのは、もちろん守備強化が必須だからだ。今夏の移籍市場でターゲットにしていたフィオレンティーナのニコラ・ミレンコビッチを巡っては、保有元のフィオレンティーナから4000万ユーロ(約50億円)を要求され、ミランは手を下げたとみられている。

 そんなセルビア代表CBに続いてミランが関心を寄せたのがフォファナだったが、19歳の逸材はイングランドに向かうことになった。そこで、急浮上したのが、冨安獲得に本腰を入れる可能性だ。

 ボローニャは今夏にウェストハムやニューカッスルなどからも関心を寄せられた冨安に対する2000万ユーロ(約25億円)のオファーを断った。そのため、評価額は2500万ユーロ(約31億3000万円)と言われている。
 
 ボローニャ専門サイト『Tuttobolognaweb』や移籍情報サイト『Calciomercato.com』は、9月29日にミランからの正式なオファーがまだボローニャに届いていないと報道。前者は「クレイジー」なオファーがない限り、クラブは冨安を売却不可能と評価しているとも伝えている。

 だが、フォファナの去就が決まったのを受け、衛星放送『Sky Sport』や全国紙『Gazzetta dello Sport』は、ミランが冨安を本格的に狙うのではないかと報じた。もちろん、候補リストにいるのは日本代表DFだけではない。シャルケのマティヤ・ナスタシッチに加え、レアル・マドリーのナチョの名前も挙がっている。

 今夏の移籍市場終了(10月5日)まで1週間を切っており、仮に冨安を手放す場合、ボローニャは短期間で代役を獲得しなければいけない。売却利益は大きいが、戦力的な観点からは大きなリスクだ。

 いずれにしても、ミランはパケタ放出による資金調達を成功させたことで、CB補強が注目されている。はたして、再建を狙う"ロッソネーリ(ミランの愛称)"は、ボローニャが放出に踏み切るほどのオファーを出すのか。そして本人がどのような選択をするのか。今後の進展に注目だ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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