エールディビジ３節を終えて首位に立つアヤックスで、大器の片鱗を見せているのが、ブラジルＵ－23代表FWのアントニーだ。

　2010年にサンパウロの下部組織に入団したアントニーは、順調にカテゴリーを昇っていき、18年９月にプロ契約を結ぶと、同年11月15日のグレミオ戦で念願のトップデビューを果たした。

　19年シーズンは主戦場の右ウイングで主力に定着し、国内リーグ戦で29試合に出場して、４ゴールを挙げる活躍を見せた。

　今夏にチェルシーやドルトムントとの争奪戦を制し、サンパウロから1575万ユーロ（約19億6875万円）で移籍したアントニーに対し、アヤックスのエリク・テン・ハーグ監督は、加入当初から期待を口にしていた。

「（チェルシーへ移籍した）ジイェフの穴を埋めるポテンシャルがある」

　事実、いきなり右ウイングで開幕スタメンを勝ち取ると、リーグ戦３試合で２ゴールを奪うなど躍動。右サイドからスピードとクイックネスを活かしたドリブルでゴール前に切れ込み、得意の左足で決定機を演出している。

　ジイェフやマンチェスター・ユナイテッドに移籍したドニー・ファン・デベークらのように、このオランダの名門からメガクラブへとステップアップできるか。このスター候補生から目が離せない。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部