【神戸】「申し訳ない気持ち」酒井高徳が語る指揮官退任で生まれた変化と「まだ継続している」チームの問題点

2020年09月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

「今までいろんなチームで監督交代を経験してきて…」

「言い表わすのは少し難しい」と心境を語った酒井。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ18節]神戸4-3鳥栖/9月23日(水)/ノエスタ

 ヴィッセル神戸は、前日にトルステン・フィンク監督の退任を発表し、マルコス・ビベスコーチが暫定的に指揮を執るなかで、ホームでリーグ戦8試合ぶりとなる白星を挙げた。

 突然の監督退任に昨季にドイツのハンブルクから加入し、前指揮官と日本人選手をつなぐ役割を果たしていた酒井高徳は「そうですね…言い表わすのは少し難しいです」とし、気持ちを整理しながらこう言葉を並べた。

「(シーズン途中で監督が交代する)こういう状況というのは選手個人でいろいろと考え方があると思います。クラブの判断ということで、チームが同じ方向を向かなければいけないことも理解していますけど、個人的には、今までいろんなチームで監督交代を経験してきて、常に感じていたのが、選手が残って監督が去るという理不尽な状況に対して、自分はいつもすごく申し訳ない気持ちを持っていました」

 今回もフィンク監督退任の話を聞いて、その気持ちが一層強くなったという。

「あまり多くを語りたくないですが、一つだけ言えるのは、どんな状況であったとしても、勝利を待ち望んでいるホームのサポーターたち、ヴィッセルを応援している人たちがいるということです。これまでホームで勝てていなかった分、サポーターのためにも勝利したいという気持ちは毎試合同じように持っていました。今回はそこにプラスアルファ、監督が変わったことで、自分たちがしっかりやらないといけないというところを整理して試合に臨みました」
 酒井はそう気持ちの部分での変化を語った。
 
 その一方で、「正直何が変わったとかではなく、まだ継続していることだと思います」と指摘したのは、失点の多さだ。

「自分は守備の人間なので、(これまで)勝てていなかった理由は失点が多いというひと言に尽きると思います。細かいところでは、ポジショニングなのか、連動なのかという部分もあると思うのですが、守備というのは全員でやるものだと思う。コミュニケーションだったり、一つひとつの約束事だったり、基本的なところがチームとして機能していなかったのかなと思います」

 この日は勝ちはしたものの、4-2とした場面から鳥栖に追加点を許し、終盤は苦しい展開になっていたのも事実だ。

「今日は仲間が点を取ってくれて助かりましたけど、こうやって守備で失点してしまっていたら、勝てる試合も勝てなくなってしまう。これからもそうですし、これまでもそうだったと思うので、そういう細かいところ。1点目のところも、2点目のFKのシーンもそうですけど、自分も少し関与してしまったところもあるので、自分個人もしっかりと反省しなければならないですし、チームとしても改善できるところをもっと話し合っていかないといけない」

 監督交代という転換期を迎えた神戸は今後どんな変化を見せるのか。準備期間もそう多くは取れないなか、中2日で次節・北海道コンサドーレ札幌戦を迎える。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【J1第18節PHOTO】神戸4-3鳥栖|イニエスタ今季初ゴール&全得点に絡む大活躍で8試合ぶりの勝利に導く!
 

次ページ【動画】イニエスタが全4得点に絡む活躍!神戸対鳥栖戦のハイライト

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事