FC東京がC大阪との上位対決を制す。値千金の先制点を決めたのは…

2020年09月23日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

大ピンチのあとに大チャンスが舞い込む

拮抗した試合で、D・オリヴェイラは大きな仕事をやってのけた。写真:サッカーダイジェスト

[J1リーグ18節]FC東京2-0C大阪/9月23日/味の素スタジアム

 主力の髙萩をコンディション不良で欠くFC東京は、一方でMFの安部がリーグ戦で5試合ぶりに先発復帰。現状でほぼベストと言える陣容で、2位・C大阪との直接対決に臨んだ。

 C大阪がパスをつなぐなか、ファーストチャンスを迎えたのはホームのFC東京だ。6分、敵陣でボールを受けた永井がそのままドリブルで持ち込み、ミドルレンジからシュート。惜しくもGKに弾かれたが、これはスタジアムの観衆のどよめきを誘う強烈な一撃だった。

 そこからしばらくは膠着状態。雨の影響もあり、両チームともに細かいミスを連発。18分にFC東京のD・オリヴェイラがエリア内でパスを受けてもシュートミスと、枠内に飛ぶシーンはなかなかなかった。

 30分を過ぎても拮抗した展開が続いた。双方とも攻撃の形を作れず、バイタルエリアなどでの潰し合いが目立った。35分あたりからはC大阪がボール支配率を高めかと思えば、41分にはFC東京が相手エリア内に攻め込むなど、それなりに見せ場はあったものの、前半は0-0で終わった。
 
 後半に入っても目立つのは両チームの守備陣の奮闘。言い換えれば、FC東京もC大阪もなかなか突破口を見出せず、いわゆる我慢比べの時間帯が続いた。

 そんななか決定的なチャンスを掴んだのはC大阪だった。59分、ゴール前の混戦から奥埜がシュート。これは右のポストを叩き、そのこぼれ球に反応した丸橋が放った一撃はGK林にキャッチされてしまった。
 
 すると、このピンチを凌いだFC東京が先制点を奪う。63分、安部のスルーパスからドリブルで持ち込んだD・オリヴェイラが左足を一閃。ボールは左のサイドネットへと吸い込まれた。
 
 そして66分には、森重のクロスから内田がつなげたボールをアダイウトンが押し込んで追加点。61分から途中出場したふたり(内田とアダイウトン)の働きで、FC東京が貴重な追加点を決めた。

 負けられないC大阪は72分に柿谷、高木、鈴木を一挙投入。しかし、FC東京の守備を崩せず、逆にカウンターから何度から窮地に陥ってしまう。78分に坂元がゴール正面から打ったミドルもGK林にキャッチされるなど青赤の壁が立ち塞がった。

 2点のリードを守り切ったFC東京が2-0のスコアで上位対決を制し、2位・C大阪との勝点差を1に縮めた。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
 
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