“王国ブラジル産”の最新プロダクト 新鋭FWケネディ&エリックに集まるヨーロッパからの熱視線

2015年03月09日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

ケネディはプレミア行きが有力か。

リオ五輪を戦う現U-20代表のエースとして期待されているケネディ。ダイナミックなプレースタイルはプレミア向きか。 (C) Getty Images

 フルミネンセでプレーするブラジルU-20代表のFW、ケネディにヨーロッパからの注目が集まっている。
 
 96年生まれのケネディは、181センチ・80キロという頑強な体格を持ったパワフルな左利きのアタッカーで、右サイドから内に切れ込むプレーを得意としながら、センターフォワードとしても通用する。
 
 フルミネンセではまだそれほど出場機会を得ていないものの、ブラジルU-19とU-20代表で際立ったパフォーマンスを見せたことから、ヨーロッパから注目が集まりはじめた。
 
 フィジカルコンタクト、走力、テクニックを合わせ持ち、タイプ的にはイングランド・サッカーにぴったり。エージェントのエドアルド・アウベスはプレミアリーグに照準を合わせて売り込みを図っている。
 
 イタリアではインテルが関心を示しているが、イングランド勢との競合に勝つのは難しいだろう。
 
 一方、カンピオナット・ブラジレイロ(ブラジル全国リーグ)でブレイク中の20歳のFW、エリック・リマ(ゴイアス)も、ヨーロッパのクラブから注目を集めている。
 
 170センチという小柄な身体に爆発的なスピードとゴールセンスを備え、ここまですでに12得点。ゴイアスという弱小クラブでプレーしているうえに、年代別代表でほとんど実績がないこともあり、市場価格は500万ユーロ(約7億円)前後とそのタレントと比べて「格安感」がある。
 
 ベンフィカ、ポルトというブラジルに強いコネクションを持つクラブが獲得を目論む一方で、前述のケネディと同じエージェントのエドアルド・アウベスはイタリアへの売り込みにも興味を示している。
 
 イタリアでは、つい先日、広州恒大のテクニカルディレクターを辞したばかりのマルチェロ・リッピがそのプレーを高く評価しており、ファビオ・カンナバーロが監督を務める広州恒大に獲得することも考えていた。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
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