イブラヒモビッチの圧巻2ゴールでミランが開幕白星スタート。“大役”を担った冨安健洋は頭を叩かれても――

2020年09月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

イブラヒモビッチの駆け引きに動じなかった冨安

豪快なヘディングシュートを決めて千両役者ぶりを発揮したイブラヒモビッチ。冨安(奥)とは激しいマッチアップを見せた。 (C) Getty Images

 現地時間9月21日に開催されたセリエA開幕節で、冨安健洋の所属するボローニャは、敵地サン・シーロでミランと対戦した。

 注目の冨安は戦前の予想通りにCBでスタメン出場。ミランの絶対的エースであるイブラヒモビッチをマークする大役を担った。

 試合は立ち上がりから両軍が激しくボールを奪い合う迫力のある攻防戦を展開。そのなかでイブラヒモビッチを起点とした攻撃を仕掛けたミランは、11分にその元スウェーデン代表FWが敵エリア内で冨安のマークを外して惜しいシュートを放ち、相手ゴールを脅かした。

 いきなり相手エースに見せ場を作られた冨安だったが、その後は落ち着いて応戦。オフ・ザ・ボールの場面では、イブラヒモビッチに顔を軽く叩かれ、駆け引きを仕掛けられたが、動じることなくプレーし続けた。

 素早いトランジションでセカンドボールをことごとく回収して、ボローニャを押し込んだミランは、チャンスを決めきれずにもどかしい時間が続いたが、34分にようやくあの男が均衡を破る。左サイドを攻め上がったテオが供給した柔らかいクロスを、イブラヒモビッチがヘディングでファーサイドへねじ込んだのだ。
 
 1点をリードして前半を終えたミランは、後半もインテンシティーの高さを保ちながら、スピーディーな攻撃を展開。果敢なフォアチェックでボローニャを抑え込むと、50分にはVAR判定の末に獲得したPKをイブラヒモビッチがゴール右上隅へ豪快に決めて、2点差とした。

 相手エースにドッピエッタ(2得点)を決められてしまったボローニャ。中盤でのプレスがハマらずにミランにボールを支配され続けたチームは、受け身になり、負担の増えた冨安をはじめとする最終ラインが疲弊する悪循環を改善できないまま、時間を浪費していった。

 70分にブラヒム、77分にトナーリと今夏に獲得した新戦力をピッチに送り出す余裕も見せたミラン。かたや追いすがるボローニャは退場者を出して数的不利となった89分に冨安がFKからヘディングで合わせたが、渾身の一撃は相手守護神ドンナルンマに止められて、万事休した。

 結局、2-0と逃げ切ったミランは、中断明け12戦負けなしの圧巻のラストスパートを見せた昨シーズン終盤の勢いそのままに好スタートを切った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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