「ミナミノたちがいるじゃないか!」元リバプール戦士が“静かな夏”を送る古巣への批判を一蹴!「苛立つこともあるが…」

2020年09月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

補強の少ないリバプールに批判も…

夏季キャンプで充実の日々を送るリバプール戦士たちに、OBも確かな成長を感じ取っている。 (C) Getty Images

 来る新シーズンにプレミアリーグ連覇の期待が懸かるリバプールだが、今夏の移籍市場では大きな動きを見せていない。

 新戦力として加えたのは、オリンピアコスから獲得したギリシャ代表SBのコスタス・ツィミカスだけ。レンタルバックしたU-21イングランド代表FWのリアン・ブリュースターという補填はあるものの、目立った動きは見せずに、現有戦力の維持にとどまっている。

 補強の噂がないわけではない。バイエルン・ミュンヘンに所属するスペイン代表MFのチアゴ・アルカンタラとは、個人合意に達しているとも報じられているが、要求額に隔たりのあるクラブ間の話し合いは膠着したまま。コロナ禍でクラブの強化予算削減を余儀なくされているとはいえ、あまりに静かなリバプールには、一部のファンやメディアから批判的な意見も噴出し始めている。

 だが、現在のチーム強化を肯定的にみる識者もいる。かつてリバプールでプレーした経験を持つ元アイルランド代表MFのダニー・マーフィーだ。

 現在英メディアで解説業に勤しんでいる往年の名手は、英紙『Daily Mail』に掲載している自身のコラムにおいて、古巣の現状を次のように分析した。

「一部の人々は移籍市場での補強の少なさに疑問を呈しているが、私はそうは思わない。おそらくクロップは古いことわざを信じているんだ。『壊れていないものを直すな』というやつさ。3トップのタフさを思い出してほしい。サラー、フィルミーノ、マネはいずれも驚異的だ。あれは間違いなくリバプールがスポーツ科学に投資した功績だ」
 
 絶対的な主力の存在を例に挙げ、補強の不要さを訴えたマーフィーは、日本代表FWの南野拓実のいるFW陣にも言及している。

「攻撃時のバックアップが物足りないかって? 私はそうは思わないよ。オリギ、ミナミノ、シャキリ、チェンバレン、そしてブリュースターが揃っているじゃないか。クロップは彼らに満足していると思う。実際にうまくいっているからね。

 たしかに、大舞台での経験の薄い選手や実績のない若手と多く契約を結んだことに私も苛立ったことがあったが、彼らは次第に成熟し、安定した戦力になりつつある。私もフルアム時代に経験したが、スターがいなくても全選手が上手くフィットすれば、勝ち進んでいけるんだ」

 マーフィーの言うように、リバプールが積極果敢に補強に動かないのは、クロップ監督の成長著しい若手たちへの信頼の表れなのかもしれない。今シーズンはそんなヤングスターたちの成長にも注目したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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