[J１リーグ14節]清水１-２柏／９月５日（土）／アイスタ

　13戦14発のエースが不在のなか、背水の覚悟で挑む日本人ストライカーが結果を残してみせた。

　敵地での清水戦に臨んだ柏は、今季リーグ戦では得点王争いでトップを独走するオルンガが初めてベンチ外に。同様の状況となった３日前のルヴァンカップでは呉屋大翔、江坂任がそれぞれ得点を挙げ攻撃を牽引したが、この日もその二人が存在感を見せつけた。

まずは36分、呉屋が先制点を奪う。左サイドからの三丸拡からのクロスボールを右足アウトで合わせ、ゴール右に流し込む。「ボールが良くて、上手く当てられた」という呉屋の見事なワンタッチゴールがネットを揺らす。

　その３分後には、相手のプレスをいなしながら左サイドに起点を作ると、「（呉屋）大翔が裏を狙ったことで自分のスペースが空いた」という江坂がバイタルエリア中央に進出。フリーでパスを受けた江坂が右足を振り抜くと、強烈なミドルが清水ゴールに突き刺さった。

　この２点がモノを言い、終盤の清水の反撃を１点に抑えた柏が、リーグ戦３試合ぶりの白星を挙げた。

　オルンガ不在のなか、11試合ぶりの先発の機会を得たのが呉屋だ。公式戦２戦連発と結果を残したストライカーは、「（監督からは）特に何も言われなかったが、自分は点を取るしか生き残れないと思っている。点を取れてよかった」と、サバイバルへの決意を示す。

　その呉屋に対して、江坂は「背後への動き出し、クロスへの入り方など、ゴール前でのポジショニングがすごく良い」と評価。さらに「そこを生かせるようにパス出しもそうだし、大翔がゴール前に専念できるように意識している」と、ここ２試合は前線でパートナーとなっている呉屋の特徴を引き出そうと努めている。

　オルンガ不在の間、呉屋はネルシーニョ監督からの期待に、"ゴール"という結果を残し続け、レギュラー争いに一石を投じることができるか。柏の前線から目が離せない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部