「ファウルでしか止められない」ソシエダ戦の久保建英をスペイン紙番記者が絶賛!「敵の脅威になり続けた」【現地発】

2020年09月04日 ハビエル・マタ

資質の高さを感じさせるのが、ボールを呼び込む動きと…

ソシエダ戦で81分までプレーした久保。(C)Mutsu FOTOGRAFIA

 プレシーズンマッチ4戦目、ビジャレアルはフランシス・コクランとパコ・アルカセルのゴールでレアル・ソシエダに2-0で勝利を収めた。

 ウナイ・エメリ監督はこの日も4-4-2を採用。スタメンはGKがセルヒオ・アセンホ、DFラインが右からルベン・ペーニャ、ラウール・アルビオル、ソフィアン・チャクラ(パウ・トーレスはスペイン代表に帯同中)、ハウメ・コスタ(アルベルト・モレーノは故障)が並び、中盤はビセンテ・イボーラとコクランがダブルボランチを形成。左右両サイドはモイ・ゴメスとサムエル・チュクウェゼが入り、そして2トップはアルカセルとタケ・クボ(久保建英)が務めるというベストに近い布陣だった。対するソシエダは怪我人と新型コロナウイルスの陽性者と合わせて合計12人が欠場するという手負いの状態だった。

 ただ4-4-2といっても、タケはアルカセルと基本的に縦の関係を築き、モイ・ゴメスとチュクウェゼとほぼ横一線に並ぶことが多かったので、実質は4-2-3-1といってもよかった。タケにとってはプレシーズン初戦のカルタヘナ戦と同じトップ下での出場だった。周囲と思うように連携、連動できずボールになかなか絡むことができなかったその時と比べて、この日は、前線と中盤のつなぎ役を見事に果たした。
 
 とりわけ実力者同志がお互いの持ち味を出し合った前半は見応えがあったが、その時間帯、タケはチュクウェゼとモイ・ゴメスとともにチームを牽引。相手のビルドアップの邪魔をしたり、スペースを埋めたりと守備に奔走しながら、攻撃では正確なパスで試合のコントロールに寄与し、さらにカウンターでもスピードに乗ったドリブルで起点になった。

 タケのプレイヤーとしての資質の高さを感じさせるのが、ボールを呼び込む動きとそこからのプレーの選択肢の豊富さだ。相手2ライン(DFとMF)間を動き回りながら、積極的にイボーラやコクランのパスの受け手となり、そしてボールを受けると素早いターンからドリブルやワンツーを駆使したり、サイドにパスを出して展開したりと、敵陣の攻略を試みた。

【動画】久保建英が2点に絡んだソシエダ戦のハイライトはこちら
 

次ページ最大のハイライトと言えるシーンが…

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