「バルサやマンUを断り、ミランだけを望んだ」超逸材MFの決断をブレッシャ会長が明かす

2020年09月03日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「ミランの話に夢中になっていた」

ミラン移籍に近付いているトナーリ。(C)Getty Images

 イタリア期待の超逸材MFは、「ロッソネーロ愛」からミラン移籍を決断したようだ。

 ブレッシャに所属する20歳のサンドロ・トナーリは、セリエA1年目の19-20シーズンに台頭。チームは19位でセリエBに降格したが、個人としては攻守でハイパフォーマンスを見せ、その価値を証明した。

 その活躍に国内ではユベントス、インテル、ナポリ、そしてミラン、国外ではマンチェスター勢、バルセロナ、パリSGなどが獲得に関心を寄せる。中でも当初はインテルが争奪レースをリードし、5月には個人合意まで達したが、ブレッシャとのクラブ間交渉をまとめられずにいた。

 そして、8月中旬になってそこに割り込んだミランが、一気にインテルを追い越し、すぐさま交渉をまとめ上げる。『スカイ・イタリア』などによれば、トナーリ個人、そしてブレッシャとも完全合意し、獲得は正式発表待ちの段階だ。

 現地時間9月2日には、ブレッシャのマッシモ・チェッリ―ノ会長がテレビ番組『Top Calcio 24』でミランとの合意を認めた。このディールの経緯をこう説明している。

「マロッタ(インテルのCEO)は本気でトナーリを欲しがっていたし、コンテ(インテル監督)も気に入っていた。本人もインテル行きに合意していたよ。しかし、(交渉をまとめるのに)無駄に時間がかかりすぎて、状況をバラバラにしてしまったんだ。

 ミランから正式な話があって以降、トナーリはミランだけを望んだ。バルセロナやマンチェスター・ユナイテッドからのオファーには耳も傾けずにね。トナーリは子供の頃からずっとミランのファンだったからね。夢中になっていたよ。私もマルディーニ(ミランTD)とは良い話し合いができて、すぐに解決策が見つかったよ」

 トナーリのミラン移籍は、まずは1000万ユーロの有償ローンで、1500万ユーロでの購入オプション+ボーナス1000万ユーロという、総額3500万ユーロ(約44億円)の取り引きになる予定だ。

 同じブレッシャ出身、風貌、ポジション(レジスタ)などの共通点から「アンドレア・ピルロ2世」の呼び声もあるトナーリだが、「ずっとジェンナーロ・ガットゥーゾがアイドルだった」と公言する通りハードワークの精神も持ち合わせる。そのガットゥーゾが背負った8番は現在空いており、トナーリは憧れのユニホームで憧れのアイドルの背番号を纏って、新シーズンに臨む可能性が高いと見られている。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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