【FC東京】「春のキャンプから取り組んできた…」指揮官が明かした共通理解の浸透。2ゴールの大卒ルーキーも高評価

2020年09月02日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

「スムーズに切り替えられるようになってきた」

試合後、満足げな表情で試合を総評した長谷川監督。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[ルヴァン杯・準々決勝] FC東京3-0名古屋/9月2日/味の素スタジアム
 
 立ち上がりからボールを保持し、果敢に相手ゴールに迫ったFC東京だったが、リーグ最少失点を誇る名古屋守備陣の堅守を崩しきれない時間が続いた。しかし37分にディエゴ・オリヴェイラのドリブル突破からのクロスに、ゴール前で安部柊斗が合わせて先制に成功する。

【ルヴァン杯準々決勝PHOTO】FC東京3-0名古屋|安部が圧巻の2ゴール!アダイウトンのダメ押し弾も炸裂し、FC東京が快勝で4年ぶりの準決勝進出!

 攻撃の手を緩めないFC東京は、53分に再び安部のゴールでリードを広げると、76分にアダイウトンがダメ押しとなるゴールを挙げ、3発快勝。4年ぶりとなるベスト4進出を決めた。
 
 試合後の会見で長谷川健太監督は、「いい形で先制点を取れて、後半は理想的な展開で得点を重ねることができた。選手たちもよくやってくれたと思う」と満足げな表情で試合を総評した。
 
 この試合では、複数得点とクリーンシートを達成。名古屋に押し込まれる時間帯もあったが、ボールを奪われた後の切り替えや、安定した守備で、さほど決定機を与えず、攻撃と守備のバランスが安定していた。指揮官は「選手間の共通理解が浸透してきた」と快勝の要因を明かす。
 
「約束事を春のキャンプから取り組んできた。前線に攻め上がるのと、守備のブロックを敷く切り替えが、選手は頭で分かっていてもピッチで出せなかった。そのふたつが徐々にスムーズに切り替えられるようになってきたのかなと。ゲームの中からコンビネーションが良くなってきているので、これからさらにクオリティを上げていくために努力していきたい」
 
 さらに、この試合では若手を積極的に先発起用。なかでも積極的にゴール前のチャンスに関わり、2ゴールと躍動した大卒ルーキーの安部柊斗を称え、期待を込めた。
 
「柊斗は昨年から見てきて、大学時代もゴール前の決定力があるのは分かっていました。しかしJ1の体格差や、寄せの速さに苦戦してなかなか結果が出せなかった。自分に自信を持てて来ていることが今日のゴールに繋がったのかと思う」
 
 ルヴァンカップ準決勝では10月7日に、川崎フロンターレと激突する。若手の融合と戦術の浸透、大きな成果を得たFC東京の今後の躍進に期待が集まる。
 
取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)
 
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