J複数クラブが争奪戦を繰り広げた無名の大器を直撃!国見高の大型FW中島大嘉が札幌を選んだ理由とは?

2020年09月01日 藤原裕久

「ミシャさんのところで成長した鈴木武蔵さんの存在も大きかった」

インタビューに応じてくれた中島。札幌を選んだ理由、さらにその先への想いなどについて語った。写真:藤原裕久

 8月28日、北海道コンサドーレ札幌がひとりの高校生ストライカーの来季加入内定を発表した。国見高3年の中島大嘉だ。Jリーグの複数クラブが争奪戦を繰り広げた逸材FWは、188cmの高さに加え、抜群のスピードを併せ持つ。いまだ全国の舞台に立っていない無名の大器は、プロ入り内定をどんな思いで受け止めているのか。

――◆――◆――

――まずは、札幌加入にあたっての率直な感想を聞かせてください。

「昔からの目標だったプロになることができて嬉しいです。ですが、まだスタートラインに立っただけなので、そこで勘違いをしてはいけないし、そこを忘れて調子に乗らないよう気をつけたいと思っています」

――多くのオファーがあった中から、札幌加入を決めた理由を教えてください。

「ミシャさん(ミハイロ・ペトロヴィッチ監督)の存在ですね。最初、自分はミシャさんがどのくらいすごいのかピンと来ていなかったんですけど、監督や総監督たちが話してくれて、自分でも調べみたらすごいなって。それにミシャさんのところで、成長した鈴木武蔵さんの存在も大きかったです。自分は武蔵さんに似たタイプだと思っているので、自分を成長させてくれるんじゃないかなって。武蔵さんのようにミシャさんの下でやって、日本代表、将来は海外というイメージを描けたのが大きかったです」

――加入前は札幌に対してどんなイメージを持っていたんですか。

「正直に言うと、距離的に遠かったのもあって、以前はあまり意識したことがありませんでした。オファーをいただいてから意識するようになって、どういうサッカーをして、どういう方針のチームなのか分かってきた感じです。今、武蔵さんが移籍して、スピードのあるタイプが(アンデルソン)ロペスさんだけだと思うんですけど、自分もスピードには自信があるので、そこで力になれればと思っています。実際には、そんなに簡単じゃないとわかっているんですけどね(笑)」

――札幌入りするにあたって、迷うことなどはありましたか。

「めちゃくちゃ悩みましたよ(笑)。オファーをくれた他チームも、素晴らしいクラブばかりでした。特に長崎は強化担当の方が1年間ずっと見てくれていたので、感謝の気持ちもありましたし、両親も長崎出身。個人的に国見愛もかなり強いので、心情的に長崎でというのも考えました。でも自分の目標を達成するには札幌やなって。悩んで悩んで、長崎への恩や感謝は、活躍することで返そうと自分に言い聞かせて決めました」

――いつも語っている目標「バロンドーラーになる」ための決断ですね。

「はい(笑)。自分の目標を達成することを考えたら、J1のクラブにいるのが大前提だなって。ミシャさんは若い選手でも多く起用しているし、札幌が一番良い環境だなって思えました」
 

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