「いままでのガンバにはいなかった…」プラチナ世代コンビ、宇佐美貴史&小野裕二が提示する“娯楽性”と“勝利の方程式”

2020年07月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「系統も志向も哲学も似通っている」

共鳴しあう宇佐美(左)と小野(右)。好調ガンバの攻撃陣を力強く牽引するコンビだ。写真:田中研治

[J1リーグ第7節]神戸 0-2 G大阪/7月26日/ノエスタ

 破竹の4連勝で2位に浮上し、首位・川崎フロンターレを勝点3差に見据える。攻守両面で組織が噛み合い始めたガンバ大阪が、目下絶好調だ。

 日曜日に行なわれたJ1リーグ第7節、敵地でのヴィッセル神戸戦を2-0でモノにした。やや膠着した展開で迎えた62分、ガンバは一瞬の間隙を突いた高尾瑠のロングスルーパスに小野裕二が呼応して先制に成功する。その後はアンドレス・イニエスタを旗頭に攻勢を務めた神戸に押し込まれ、GK東口順昭の2度に渡るスーパーセーブなどでからくもリードを死守。すると86分だ。エースの宇佐美貴史が豪快な25メートル弾を蹴り込んで突き放し、ゲームの趨勢が定まった。

 薄氷を踏むようなスリリングな勝ちっぷりながら、3ポイント奪取は90分間を通してガンバの選手たちが示した集中力とハードワークの賜物だ。2試合連続でのクリーンシートは伊達ではない。宮本恒靖監督は「後半のスタートから形勢をこちらに取り戻して、良い時間帯に先制し、その後の押し込まれる展開のなか、みんなで守ったあとに追加点を挙げられた。選手の頑張りがあってこそだと思います」と戦士たちを称えた。

 神戸戦でひときわ異彩を放ったのが、仲良くアベックゴールも決めた宇佐美&小野のふたりだ。同じ1992年生まれのいわゆるプラチナ世代で、中学生の頃から親交を深めてきた旧知の間柄。ともにプロになってからおよそ10年の歳月を経て、小野が今春にガンバへ加入し、初めてチームメイトとなった。

 宇佐美は盟友について、次のように話している。

「ユウジとは系統というか、志向しているサッカーなり哲学が似通ってるんですね。だからプレー面ではなにも言わずに分かり合えてる。やっぱり彼はメンタリティーのところが凄くて、チームにプラスアルファのところを落とし込んでくれてますよ。例えば、激しく行ったあとに表情に出す、ボディーランゲージではっきりと示す。ユウジのメンタリティーがそこにちゃんと出ていて、僕らにも観ているひとにも伝わる。いままでのガンバにはいなかったタイプだと思うし、試合中は本当に頼りになるなと思ってます」

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