【浦和】「プロ生活でも初めての状況」槙野智章がベンチ外から見たチーム。連敗脱出に必要だと感じたことは…

2020年07月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「今日は90分間声を出す」

チームを鼓舞し続けた槙野。写真:徳原隆元

[J1リーグ7節]横浜FC0-2浦和/7月26日/ニッパツ

 チームを救った52分のレオナルドの先制弾。勝負を決めたアディショナルタイムのエヴェルトンのダメ押し弾。どちらも得点シーンの直前には横浜FCに攻め込まれるシーンが目に付いた。しかし、この日の浦和からは相手の攻撃を跳ね返し、勝利へと向かう気迫が感じられた。

 その中心にいたのは、今季初先発となったDF槙野智章だった。

 2月の開幕戦ではベンチスタートで後半終了間際の出場があったものの、リーグ再開後は5節のFC東京戦でベンチ入りしたのみで、それ以外はベンチにすら入れない状態が続いていた。

「状況がこれまでのプロ生活でも初めての状況。自分にとっても考え直す良い時間でしたし、悔しい時間でもありました。その出れない期間の中で、チームを外から見ることで、自分がやるべきことというのを整理しましたし、今日の試合にかける想いがありました。

 僕だけでなく、鈴木(大輔)選手、柏木(陽介)選手と、なかなかチャンスをもらえてなかった選手たちと考えてプレーしたので、ベテランの意地というか、経験の差というのが出たプレーだったし、内容だったかなと思います」という。

 直近の2試合で、FC東京に0-2、柏レイソルに0-4と完敗を喫していた。2試合とも点差ほどの力の差を見せつけられた感はなかった。しかし、先制点を奪われるとそこからずるずるとやられてしまった印象だ。その2試合について槙野は外から見たイメージをこう語った。
 
「連敗中の試合では、1失点した後の試合運び、選手の表情から逆転しに行くという姿勢が感じられませんでした。そこを僕が入ったことで変えられるのではないかと。今日は雰囲気づくりを徹底していきました」

「チームがピッチのなかで少し元気がない。声が少ない、コミュニケーションをとっている姿が少なかった。そこを今日は西川(周作)選手と鈴木大輔選手と一緒に、90分間声を出す。我慢するところは我慢する、盛り上げるところは盛り上げると、徹底して試合前に話し合いました。それを貫くことができ、難しい時間帯もありましたけど、そこで踏ん張れたことが、レオナルド選手、エヴェルトン選手の得点に繋がったかなと思います」

 久々の出場で2-0と申し分のない結果を引き寄せ、何よりチームに活力を呼び込んだ。

「自分のやるべきことというのは今日のピッチの上で表現できたと思います。引き続き、チーム全員で乗り切らなければならないですし、また自分の出番が来る時に100%のコンディションで臨まなければならないと思います」

 再びの連勝街道に向け、次節のホーム清水エスパルス戦に気持ちを切り替えた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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