「いなくなってから調和が…」イブラはスウェーデンに偉大過ぎた!? 現代表戦士が“スター依存”を告白

2020年07月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「僕らは依存し過ぎてしまった」

スウェーデン代表では図抜けた存在だったイブラヒモビッチ。その強烈すぎる個性ゆえに…。 (C) Getty Images

 スウェーデンが生んだスーパースター、ズラタン・イブラヒモビッチは、その影響力が大き過ぎるがゆえに、代表チームの悩みの種でもあったようだ。

 2016年の夏に代表引退をするまでスウェーデン代表の大黒柱であったイブラヒモビッチは、いかなる存在であったのか――。

「僕らは彼に依存し過ぎてしまった」

 母国のポッドキャスト番組『Summer in P1』で、そう告白したのは、現在もスウェーデン代表の主力としてプレーしているエリック・エクダルだ。グループリーグ敗退に終わったEURO2016について、こう振り返っている。

「あの大会の僕らは、世界的スターと10人のまともな選手で構成されていた。だからかもしれないけど、戦術的にうまくいかなかったんだ。ズラタンが可能な限りボールを持つべきだということに誰もが同意していた。だけど、一人の選手に頼ることで、無意識のうちに自分の責任から遠ざかってしまったんだ」
 
 サッカー界屈指の強烈なパーソナリティーを持つ大エースに責任を負わせてしまった事実を明かしたMFは、こう続けている。

「一人に依存しすぎることはサッカーだけじゃなく他のチームスポーツでも通用しないんだと、大会後に僕は痛感させられた。それにあの代表チームの何人かは、ズラタンの要求に対応できなかったんだ。彼の鋭すぎる指摘によって、一部の選手からの信頼を落としてしまったんだ」

 皮肉にも絶対的な存在だった大黒柱がが退いてから、スウェーデン代表は好調だ。2018年のロシア・ワールドカップでは、6大会ぶりにベスト8に進出した。

 国際舞台でも結果を残せている現代表についてエクダルは、こう語っている。

「正直に言うと、ズラタンがいなくなって僕らはグループとしてより強固になった。もちろん、かなり依存をしていたから最適解を見出す時間はかかったけど、タフに戦い戦術を見つけて、誰もがそれを理解してからは、調和がとれて、自信に溢れた集団になったんだよ」

 ピッチ内外で絶大な存在感を放つイブラヒモビッチ。しかし、その圧倒的なキャラクターは、スウェーデン代表にとっては強烈過ぎたのかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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