【鹿島】「試合に出ている選手が責任を持って」次節湘南戦で町田浩樹に期待したいこと

2020年07月21日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「ちょっと納得がいっていない部分もある」

前節の横浜戦で今季初勝利も、2失点に納得がいかず。守備者として悔しさを滲ませる町田だが、局面のバトルでは激しく戦うなどタイトなディフェンスが光った。写真:田中研治

 開幕戦からここまで、リーグ戦ではフィールドプレーヤーの中で唯一、フルタイム出場を続けている。1月末のACLプレーオフこそ出場はなかったが、2月中旬のルヴァンカップ初戦も90分間プレーと、町田浩樹は不動のCBとしてフル稼働している。

「去年も同じような日程でやっていたので」と、連戦による疲労は特別感じていないようだ。ザーゴ監督からの信頼も厚いようで、「コミュニケーションをすごく取ってくれるし、練習の合間にも声をかけてくれて、すごくやりやすい」と充実の日々を送る。

 2016年にユースからトップ昇格を果たし、今季でプロ5年目。22試合に出場した昨季は左SBでの起用もあったが、今季は本職のCBで盤石の地位を築きつつある。

 不可欠な存在として、その自覚について訊けば、「このチームで試合に出ている限り、それは常に持っているつもり」と応じる。もっとも、今季は公式戦6連敗などチームはシーズン当初から不振に陥り、町田自身も「なかなか結果が出ていない時期は、自分としてもいろんなことを考える時間がすごくあった」と振り返る。

 前節の横浜戦でようやく今季初勝利を掴み、そんなモヤモヤが多少、吹っ切れたはず。「ひとつ勝ったことで、僕だけでなく、みんな少なからず肩の荷が下りたと思う」と安堵する一方、「(鹿島は)勝ち続けなければいけないチームなので。それは試合に出ている選手が責任を持って、やっていかなければいけない」と気合いを入れ直す。

 横浜戦では待望の初勝利を掴んだが、スコアは4-2とふたつの失点を喫した。「まだ無失点の試合がないので、CB的にはちょっと納得がいっていない部分もある」と悔しさを滲ませる。「ただ、チームが勝つことがなにより」という想いもあるが、次節の湘南戦で"完封勝利"を収められれば、チームはさらに勢いづき、守備者の町田もノッてくるはずだ。
 
 その湘南戦について、町田は「たぶん、自分たちが(ボールを)持つ時間帯のほうが増えると思う」と展望する。そうしたシチュエーションで注目したいのが、長短の正確なボールを繰り出す左足の配給力だ。

 相手を押し込む展開では、前に出てパスを捌くシーンも多くなるはず。「相手の状況を見ながらですけど、しっかりと高い位置でボールを保持しつつ、サイドに振って、隙があれば縦パスっていうのもあると思う。そこは焦れずにやり続けることが大事」。CBとしての責務を全うし、攻撃もサポートする。攻守の両局面における活躍を期待したい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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