【川崎】復帰戦で2ゴール!有言実行の小林悠が見せた勝負強さ

2020年07月19日 江藤高志

ハットトリックできるチャンスも

2ゴールの活躍を見せた小林。復帰戦でさすがの活躍を見せた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1第5節]横浜FC1-5川崎/7月18日/ニッパツ

 川崎に頼もしい男が戻って来た。5-1で勝利したJ1第5節のアウェー横浜FC戦、勝負強さを見せたのが、これが復帰戦となった小林悠だった。

 小林は6月15日に、右膝関節内遊離体の除去手術を受けて、リハビリに専念。その間チームは3戦3勝と結果を残し、小林にとってはアピールが必要な状態での復帰戦となっていた。

 小林がピッチに立ったのは60分。チームは横浜FCの攻勢を受け、ピッチ脇で交代を待つ小林の目前で失点。1−1になった場面での出場となった。

「調度、(三笘)薫とピッチに入る時に失点したので、ちょっと分かりやすくなったな、という話はしていました。やることがはっきりしたねという会話をして」と交代直前の三笘との会話を振り返った小林は、さらに「そこ(交代のため、ピッチ脇)に立つ前から薫と、俺らで点を取るぞと話はしていました。薫がPKをもらってくれて良かったです」と今季初ゴールとなった75分のPKの裏話を披露した。

 チームは小林の交代出場後にペースを掴み返したが、その点については「チームとしても入る時に前にパワーを出せていませんでした。そういう交代だと思います」と鬼木達監督の意図を汲み取り、期待通りのプレーを見せている。

 その小林は今季の目標について「得点王を目指している」と明言。怪我もあって「出遅れたという感覚はありました」と口にする。だからこそ「少しの時間でも絶対に点を取るという気持ちはありましたし、上との差を少しでも縮められるように、とにかくゴールを意識してやりました」と力強かった。


 
 そういう意味で、有言実行の2得点は見事。緊張感のあるPKはもちろん、チーム4点目となった83分の一撃は反転してからのファインゴールで、横浜FCの気持ちを折るのに十分な追加点だった。

 30分と、アディショナルタイムの出場ながら、ハットトリックのチャンスもあっただけに「もちろん、もう一点取りたかったですし、取れるだけ取りたいなと思っていました」と悔しさも滲ませたが、まずはチームの勝利に貢献できた働きぶりを称賛したいところ。

 ちなみに小林は自らの手術について報告した6月17日の「手術」とのタイトルのブログの中で「復帰戦でゴールを決めるイメージもバッチリです。今までもそうでしたし、必ずパワーアップして帰ります!」と書き残しているが、まさにその通りの2得点となった。

 パワーアップして戻ってきた小林には活躍を続けてもらい、チームを連勝街道に導いてほしいところだ。

取材・文●江藤高志(川崎フットボールアディクト編集長)
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