【鹿島】“ザーゴスタイル”を貫く構えの白崎凌兵は、魂を吹き込む活躍を見せられるか

2020年07月16日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

ゴールを奪えれば変わる。「本当に、そこに尽きる」

週末のホーム横浜戦に向けては「なんとしてでも結果。結果を出さなければいけない試合」と気合いを入れる。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

「自分たちのサッカーをして、ひとつ勝つことができれば、それが自信になって、どんどん良い方向に行くと思う」(三竿健斗)

「今は難しいけど、求められていることをしっかりやれれば勝つんだよっていう自信を、チーム全体で持つことが大事」(遠藤康)

「今やっていることをやり続けていれば、自ずと結果はついてくると信じている」(ザーゴ監督)

 チームメイトや指揮官のこうした考えと、白崎凌兵の想いは一緒だ。

「データとしても、チャンスは数多く作れている。今のサッカーを、みんなが信じてやり続けて、結果がついてきた時に自分たちの自信になると思う。今のサッカーを信じてやることが一番かなと思います」

 白崎自身、ポゼッションに重きを置いた今のスタイルを歓迎している。「ボールを大事にして、握りながらサッカーをするというところで、やりがいを感じます」。非凡な技術を備える選手だけに、ボールに触れる機会が増えれば、より持ち味を発揮できるはずだ。

 前節の浦和戦、途中出場から今季リーグ戦で初めてピッチに立った。コンディション不良で試合から遠ざかっていた時期、不振にあえぐチームの戦いぶりをどう見ていたのか。

「チャンスも作れているし、ボールも握れていたと思うけど、先に失点して、相手はカウンターを狙ってくるみたいな形になって、追加点を取られて負けてしまったりとか」
 
 ビハインドを背負った状態で、攻撃の強度を上げて攻め込むが、フィニッシュが決まらない。白崎の言うとおり、惜しいシーンはいくつもあるのだが……。

「そういう時に点が取れれば、変わってくると思う。本当に、そこに尽きる。相手のオウンゴールでの1点しかないってところが、自分たちを今、苦しめていると思う。1点、2点と入ってくれば、変わってくるはず」

 あと一歩のところまできているのは間違いない。"仏造って魂入れず"といった状態の鹿島には、魂を吹き込む存在が必要だ。それが、「勝つことで、自分たちがやっていることへの自信が深まっていく」と意気込む白崎であっても不思議ではない。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト広島)

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