豪快ヘディング弾で進化を証明。“ワールドクラス”の立田悠悟がエスパルスを牽引する

2020年07月14日 古沢侑大(サッカーダイジェスト編集部)

立田はG大阪戦でプロ2ゴール目を記録

プロ入り後、初めてヘディングで得点を奪った立田(右)。試合後には「自信につながるゴール」とコメントした。写真:徳原隆元

[J1リーグ4節]清水1-2G大阪/7月12日(日)/アイスタ

 84分に同点に追いついたものの、89分に勝ち越し弾を奪われ、1-2で惜敗した清水。その試合で清水の得点を奪ったのはCBの立田悠悟だ。中村慶太からのクロスをファーサイドで合わせ、ヘディングで豪快に叩き込んだ。

 ユース出身の22歳。191センチの高さは"ワールドクラス"で世代別代表にもコンスタントに名を連ねる。東京五輪の出場も射程圏内だ。とはいえ、これまでは空中戦で圧倒的に強いという印象はなかった。

 ただ、今季のプレーを見ていると、身体の強さが増し、ヘディングの技術もかなり進歩しているようだ。G大阪のパワー系FWのパトリックにも引けを取らずに、相手のクリアボールを頭で味方に落としてつなぐシーンも多かった。そして、なんと言ってもヘディングで得点を決めたシーンが、その進化を証明している。

 しかし、試合後に得点について聞かれると、「セットプレーの流れからの得点だったので、自信につながるゴールだと思うし、あの時間帯で同点に追いつけたことも良かったと思います」と毅然と回答したうえでこう続ける。

「ただ、勝てていない。もっと点も取れたし、もったいない試合になってしまった」
 
 今季は竹内涼、金子翔太との3人で主将を務めており、チームが勝てなかった責任をひと際感じているのだろう。ただ、基本的には竹内がキャプテンマークを巻き、竹内が不在の時は金子が腕章を受け取るため、キャプテンマークを巻く機会こそ多くない。

 それでもアカデミー出身者、ディフェンスリーダー、清水の未来を担う存在として責任感の強さは人一倍。最後尾から出す指示の声は誰よりも大きく、スタジアムに響き渡る。

「人数が限られていましたが、サポーターの方が来てくれてスタジアムの雰囲気はいつもと違ったし、温かいものを感じました。そういった方たちに早く勝利を届けたい」

 成長著しく、"ワールドクラス"の高さを持つ立田が今後の清水を牽引していくのは間違いないだろう。

取材・文●古沢侑大(サッカーダイジェスト編集部)

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