「腕を切れというのか」アタランタ指揮官が審判団に怒り!2度のPK献上でユーベ戦勝利を逃す

2020年07月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

2度のリードをフイにし、2位浮上を逃す

判定に不満を漏らしたガスペリーニ監督。(C)Getty Images

 現地時間7月11日のセリエA第32節、アタランタは敵地で首位ユベントスと2-2で引き分けた。2度にわたって先行しながら、逃げ切りに失敗して金星を逃している。

 中断を挟んで9連勝と絶好調だったアタランタは、この日も前半を支配した。王者をホームで圧倒し、16分にドゥバン・サパタが先制点を奪う。だが、追加点を奪えなかったことが響いた。

 後半55分、アタランタはマルテン・デローンのハンドでPKを献上。クリスチアーノ・ロナウドに決められて追いつかれると、80分と終盤に途中出場のルスラン・マリノフスキが追加点を挙げたが、今度はルイス・ムリエルが終了間際にハンドでPKを献上。再びC・ロナウドに決められ、勝点2を落とした。

 逃げ切っていれば、アタランタは10連勝を飾り、2位に浮上していた。何より、ユーベとの勝点差を6ポイントに縮め、奇跡の逆転優勝への夢を見続けられた。だが、直接対決の成績で下回るアタランタが、残り6試合で9ポイント差のユーベを上回るのは難しいと言わざるを得ないだろう。

 ジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督の口から、恨みがましい言葉が出たのも仕方がない。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、指揮官は「この上なく明白で素晴らしいPKだ。大きなPKだったね」と、皮肉りながら不満を表した。

「だが、これがルールだからね。特にイタリアではそうなんだ。どうしろというのかね。腕を切れというのだろうか?ルールを同じように解釈しているリーグが、世界のほかのどこにあるのかね。ないじゃないか。ほかのリーグがそうなら、どうしてセリエAだけそういう解釈を生み出すのだろうか」

 ただ、アタランタが賛辞に値するプレーを見せたことは変わりない。ガスペリーニは「偉大なチームを相手に、われわれは非常にうまくやった」と、選手たちを称賛している。

「パフォーマンスにはとても満足しているよ。勝てなかったのは残念だがね。われわれの真の目標は、チャンピオンズ・リーグ(CL)出場権だ」

 そのCLで今季、アタランタはベスト8進出と躍進した。準々決勝ではパリ・サンジェルマンと対戦する。ガスペリーニとアタランタは、シーズンの最後まで、国内と欧州を熱狂させられるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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