【FC東京の最新序列】中盤は橋本拳人の移籍で激しい定位置争いが勃発。SBはローテーションを採用か

2020年07月11日 馬場康平

永井謙佑は万全を期して8月の連戦で復帰か

FC東京の最新序列。(C)SOCCER DIGEST

 2月の開幕から、コロナ禍での約4か月の中断期間を経てJ1リーグも7月4日から再開された。"第2の開幕"とも言える、第2節、3節の2試合を終え、チーム内でも変化が生じている。スタメン争いの構図や今後の台頭が予想される若手などを踏まえ、FC東京の最新チーム内序列を紹介していく。

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【FW】
 現在の3トップはブラジル人トリオ(ディエゴ・オリヴェイラ、レアンドロ、アダイウトン)を中心に、田川亨介と紺野和也が出場機会を伸ばしている。彼らに続く矢島輝一、原大智、内田宅哉、宮崎幾笑はそれぞれ一芸に秀でており、5人の交代枠をうまく生かせば勝負所で力を発揮してくれそう。まずは練習でアピールし、ベンチ入りメンバーを勝ち取って出番を確保したいところだ。

 完全復活が待たれる永井謙佑は、徐々にコンディションも整ってきているが、やはり万全の状態で戻したいところ。そう考えれば、復帰は8月の連戦になりそうか。

【MF】
 東慶悟、高萩洋次郎は不可欠な存在。だが、ここにきて橋本拳人がロシアのロストフに完全移籍したことで、激しい定位置争いが幕を開けた。安部柊斗がシーズン序盤でアピールに成功したが、三田啓貴、アルトゥール・シルバら実力者も揃っている。中盤のカタチも逆三角形か、ダブルボランチを置く配列かで試行錯誤しているだけに、ここから序列がひっくり返る可能性も大いにある。

 また、夏場の過密日程を乗り切るためには彼らだけでは厳しい。品田愛斗、平川玲、鈴木喜丈のブレイクスルーにも期待が集まる。
 
【DF】
 CBは森重真人、渡辺剛で鉄板だが、彼らにアクシデントが起きたときにはベテランのジョアン・オマリと丹羽大輝がしっかりと準備している。

 SBは、まず室屋成、小川諒也、中村帆高のローテーションで回していくことになる。中村拓海と、バングーナガンデ佳史扶は課題もあるが、際だったストロングポイントを持っている。経験値を積めば、十分にそのローテーションに入っていくだけの力はあるだけに、起用法や組み合わせ次第で面白い存在になるかもしれない。

【GK】
 GKの序列はそうそう覆ることはない。林彰洋が今季も高いパフォーマンスを見せているため、なかなかほかの選手に出番が回ってくることは少ないかもしれない。ほかの3選手にとってJ3からの脱退は、コンディション維持や、経験値を積む上でも大きな痛手となってしまった。練習や、紅白戦でアピールし続けるしかない。経験豊富な児玉剛にとっては例年どおりだろうが、波多野豪、野澤大志ブランドンは練習にも工夫が必要になるかもしれない。

取材・文●馬場康平(フリーライター)
 
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