【千葉】中断期間に行なった強化とは?ユン・ジョンファン監督に訊いた再開初戦直前のチーム状況

2020年06月26日 本田健介(サッカーダイジェスト)

「やってきた通りのことをするのが大事」

選手とともに汗を流すユン・ジョンファン監督。積極的にコミュニケーションもしている。(C)SOCCER DIGEST

 J2の再開を翌日に控えた6月26日、千葉のユン・ジョンファン監督が、オンライン取材で意気込みを語ってくれた。

 新型コロナウイルスの影響で無観客試合、いわゆる"リモートマッチ"で行なわれる大宮とのホームでの一戦。「サポーターのいない選手だけの試合になります。その雰囲気にどう適応するかやや不安です」と率直な想いを口にした指揮官だが、「やってきた通りのことをするのが大事です。再開する試合の重要性を理解してゲームに入りたい」と力強く語った。

 千葉は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて約1か月半、活動を休止。5月30日からチームトレーニングを再開させ、準備を進めてきた。

 強化ポイントのひとつは「キャンプをしながら良い準備ができたと思っていましたが、中断期間が長く、選手のコンディション調整が上手くいかなかった部分があるので、それをもう一度作り直す必要がありました」と話すように、フィジカル面の向上だ。

 その点では、ハードな練習を選手たちに課すことで有名な指揮官とあって、強度の高いメニューを積んできた様子。「厳しくトレーニングした部分はあります。それがプラスに出ないといけないですし、もしマイナスに出るなら少し危ないですが、選手全員がしっかり取り組んでくれました」と振り返る。
 
 またもうひとつ中断期間のテーマになったのが、戦術面の浸透だ。今季から就任したユン・ジョンファン監督が目指すのは安定感のある守備をベースにした、堅守速攻スタイルで、琉球に1-0で勝利した約4か月前のリーグ開幕戦でも、試合途中に最終ラインを4枚から5枚に変える"逃げ切り策"を披露し、開始直後に奪った1点を決勝点につなげた。

 指揮官もキャンプから開幕戦までの流れを「良い形でもっていけた」と評価する。ただ、その後に自粛期間を挟んだため、活動再開後には改めて、意識を徹底させる必要があったという。

「中断期間が長くなってしまったため、選手たちが忘れてしまったところもあると感じました。ですからそこは重点的にやらなくちゃいけないと考えていました。

(現状で自分の考えを)選手たちはすべて理解できているわけではないと思いますが、最大限、理解できるように話したつもりです。約束事は絶対に必要です。そこはここ2、3週間で、続けて伝えてきました。あとは相手にどう当てはめるかが大事。もちろん明日、どうなるか分かりませんが、試合をしながら修正したいです。トレーニングを再開し、守備の部分で不安なところが正直ありました。そこを重点的にやってきた形でした」

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