「練習を台無しにすることは許さない!」闘将ガットゥーゾ、気を抜いたメキシコの俊英を練習場から追放

2020年06月17日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ユベントスとの大一番には――

厳格な指揮官として知られるガットゥーゾ(左)は、練習で気を抜いたロサーノ(右)を許さなかった。 (C) Getty Images

 約3か月にわたる中断期間は、ナポリに所属するメキシコ代表FWイルビング・ロサーノのシーズンを好転させなかったようだ。

 イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、ロサーノは6月15日のトレーニングで、ジェンナーロ・ガットゥーゾ監督に練習から追放されたという。稀代の闘将から「気持ちが入っていない」と判断されたようだ。

 16日にガットゥーゾは、「疲れている者、頭がすっきりしていない者は、ロッカールームにいればいい。1日失っても、私にとっては何でもない」と話している。

「選手たちは、練習が始まれば、私が全力を求めると知っているはずだ。一度の練習であっても、それを台無しにすることは誰にも許さないからね」
 
 これにより、一時は、ロサーノにガットゥーゾが処分を科す可能性も報じられた。ナポリは17日のコッパ・イタリア決勝でユベントスと対戦するが、このビッグマッチで招集外にするというものだ。イタリア人指揮官は2月にもアランを同様の理由で試合メンバーから外したことがある。

 だがその後、『Gazzetta dello Sport』は、ガットゥーゾがロサーノを招集したと報道。「リーノは許した。恨みつらみはなしだ」と、闘将が今回の件を長く問題視することはないと伝えた。

 それでも、サポーターへの印象は良くないだろう。ロサーノは昨夏に5000万ユーロ(約62億5000万円)という、アウレリオ・デ・ラウレンティス会長がクラブを買収して以降の最高額となる移籍金で加入したが、それに見合った活躍を見せられておらず、1年での放出の噂は後を絶たない。

 ファンやクラブ上層部の信頼を取り戻すには、ピッチで結果を残すしかない。タイトルがかかるユベントスとの大一番で、ロサーノに出番は回ってくるのか。そしてそのとき、メキシコ代表アタッカーはチャンスを生かせるのだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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