「彼はチームの“銀行”なんだ」なぜ遠藤航はシュツットガルトで高評価なのか? 現地メディア記者が分析

2020年06月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

「1部に上がるまでこの状態が続くだろう」

指揮官から絶大な信頼を寄せられている遠藤。懸念は累積のイエローカード(4枚)だろうか。(C)Getty Images

 ブンデスリーガ2部のシュツットガルトに所属する、遠藤航への称賛が止まないようだ。

 そのうちのひとりが、現地メディア『FUSBALL.news』のラース・ポルドマン記者だ。現地時間6月7日に行なわれた第28節オサスナブルックとのホーム戦はスコアレスドローで終えたものの、試合後の記者会見でペッレグリーノ・マタラッツォ監督が遠藤を称賛。さらに、ドイツ誌『kicker』がマン・オブ・ザ・マッチに選出されたことについて、このように伝えている。

「シュツットガルトは日本の守備的なオールラウンダーを獲得したことで、移籍市場最大の目標を達成したと言っていい。クラブはあまり世界的に知られていない選手だった彼を、ベルギーのシント=トロイデンからレンタルで引っ張ってきた。

 そしてスヴェン・ミスリンタットSDは、早々にエンドウの買取を発表しており、クラブにとって破格のお買い得感であることは明らかだ。マタラッツォ監督が言ったように、彼は『我々にとって最も重要な選手』であるからだ」

 さらに、これまで 11月24日に行なわれた第14節カールスルーエ戦で先発して以降の公式戦すべてでフル出場を続けている点に触れ、週末には再びカールスルーエ戦を迎えることに言及している。

「仕事への熱心さや地上や空中でのデュエル(決して身長が高いわけでもない)、タスクへの取り組み、こうした仕事ぶりは見る者にも感動を与える。マタラッツォ監督が『彼はクラブの銀行なんだ。必要なときはその扉を閉じ、ボールを失うことはほとんどない』とほれ込んでいる現状からは、加入当時に放置されていたことがウソのように思える。

 彼の転機となったカールスルーエとのダービー・マッチは、今週末に再び行なわれるが、あの時以降、遠藤は公式戦で1分も失っていない。このまま1部にシュツットガルトが復帰するまで、おそらくその記録が途絶えることはないだろう」

 ブンデスリーガ2部は残り4試合。現在勝点52で2位のシュツットガルトは14日にアウェーでカールスルーエと対戦した後、ザントハウゼン、ニュルンベルク、ダルムシュタットと戦う。3位ハンブルクとの差はわずか2ポイントで、自動昇格圏の2位以内を死守するためには、気の抜けない試合が続く。

 目標の1部昇格のためにも、遠藤の働きはチームにとって欠かせないものになりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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