意外に不人気!? 系譜に連なるのは南米2大大国の名手たち――バルセロナの10番の系譜

2020年06月12日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

意外にも不人気だったエースナンバー

リバウド(左上)、リケルメ(右上)、ロナウジーニョ(左下)、メッシ(右下)と、近年の10番は南米勢が背負う。(C)Getty Images

 サッカー界におけるエースナンバーである「10番」。その栄えある番号をメガクラブでは一体誰が背負ってきたのか。

 固定番号制が導入されたシーズンから現在に至るまでの、バルセロナの10番たちを一挙に紹介する。

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 ディエゴ・マラドーナをはじめ、フリスト・ストイチコフ、ロマーリオ、ゲオルゲ・ハジといった世界的なクラックによって受け継がれてきたバルサの10番。だが、固定ナンバー制が導入された1995-96シーズン当時、意外にもこのエースナンバーは選手間で不人気だった。

 プレッシャーだけでなく、80年代前半にこの番号をつけたマラドーナが怪我や病気に苦しんだ影響も、多分にあったようだ。ベティスから新加入のアンヘル・クエジャールが、固定ナンバー制導入後の最初の10番となったのも、理由はシンプル。「10番しか余っていなかったから」だった。

 クエジャールが入団2年目の96-97シーズンに手放して以降は、アヤックスから加入したフィンランド代表のヤリ・リトマネンを除けば、ジオバンニ、リバウド、ファン・ロマン・リケルメ、ロナウジーニョ、リオネル・メッシと、ブラジル人とアルゼンチン人しかつけていない。

 特筆すべきは、やはり12年もの間この偉大なシャツを見事に着こなし、その価値に見合った活躍を披露してきたメッシの凄さだろう。またその前任のロナウジーニョも、バルサ黄金期の礎を築いた偉大なナンバー10だった。
 
◆バルセロナの歴代10番の系譜と戦績はこちら
※ラ・リーガが固定番号制に変更した95-96シーズンから

アンヘル・クエジャール(FW /元スペイン代表/在籍期間:95~97年)
10番を背負ったシーズン:95-96
10番時代の公式戦成績:16試合・2得点・0アシスト

ジオバンニ(FW /元ブラジル代表/在籍期間:96~99年)
10番を背負ったシーズン:96-97~98-99
10番時代の公式戦成績:107試合・35得点・9アシスト

ヤリ・リトマネン(MF /元フィンランド代表/在籍期間:99~00年)
10番を背負ったシーズン:99-00
10番時代の公式戦成績:32試合・4得点・4アシスト

リバウド(FW /元ブラジル代表/在籍期間:97~02年)
10番を背負ったシーズン:00-01~01-02
10番時代の公式戦成績:87試合・53得点・18アシスト

ファン・ロマン・リケルメ(MF /元アルゼンチン代表/在籍期間:02~03年)
10番を背負ったシーズン:02-03
10番時代の公式戦成績:42試合・6得点・9アシスト

ロナウジーニョ(FW /元ブラジル代表/在籍期間:03~08年)
10番を背負ったシーズン:03-04~07-08
10番時代の公式戦成績:207試合・94得点・71アシスト

リオネル・メッシ(FW /アルゼンチン代表/在籍期間:05年~)
10番を背負ったシーズン:08-09~
10番時代の公式戦成績:608試合・585得点・238アシスト

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年6月4日号より転載
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