メガクラブが注目するフランスの17歳MFが「マドリーを選択」。その理由とは?

2020年06月01日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ジダン監督も獲得を熱望

17歳のカマビンガは、主力の若返りをめざすマドリーにとっても理想的な人材か。(C)Getty Images

 フランスの超逸材MFがレアル・マドリーへの移籍を希望していると、スペイン紙『AS』が報じている。

 17歳ながらリーグ・アンのレンヌで主力としてプレーし、フランスU-21代表にも選出されているエドゥアルド・カマビンガが「マドリーを選択した」との報道があったのは、5月下旬だ。同紙は、選手に近い関係者のコメントとして、「彼はジダンを愛し、マドリーを愛している」と、マドリード行きを希望する理由も挙げている。

 カマビンガは2002年11月10日にアンゴラで生まれ、6歳からフランスで育った。10歳でレンヌの下部組織に入団し、昨シーズンに16歳でトップチームにデビュー。フランス・カップ決勝でパリ・サンジェルマン撃破の立役者となり、マンチェスター勢やバルセロナなど、ヨーロッパ中のメガクラブから注目される存在となっていた。
 
 マドリーOBでコメンテータ―のアルバロ・ベニート氏は、カマビンガのプレーヤーとしての特長を次のように分析する。

「持ち味はダイナミズムと豊富な運動量で、相手のプレスをかいくぐるドリブルの技術もある。縦横無尽にピッチを駆け回りながら、前線にも頻繁に顔を出し、フィニッシュにも絡む。左足キックの精度が高く、ロングレンジのパスを蹴ることができる」

 また同氏は、「マドリーに来るなら、初めはいまより一列前でプレーさせるべきだろう。(レンヌでの主戦場である)アンカーを任せるには、球際での厳しさや戦術理解力に欠ける」と、守備面を課題に挙げ、その将来性は評価しながらも、これまで適任者が見つからなかったカゼミーロのバックアッパーとして期待を寄せる声には釘を刺している。

 レンヌとの契約は2022年6月までで、推定の市場価格は3750万ユーロ(約47億円)。もし今夏に獲得するとすれば、最終的な移籍金は5000万ユーロ(約62億5000万円)前後に落ち着くだろうと予想されている。

 レンヌのニコラス・ホルベック会長は、「来シーズンに向けての我々のプライオリティーはカマビンガを維持すること」と発言しているが、マドリーでチーム強化の全権を握るのはカマビンガの英雄、ジネディーヌ・ジダン監督だ。そしてそのジダン監督はすでに、クラブに対してこの超逸材MFの獲得をリクエストしている。リーグ・アンの俊英が純白のシャツに袖を通すのも時間の問題かもしれない。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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